<大相撲三月場所>◇九日目◇18日◇大阪・エディオンアリーナ
若干16歳の小柄な序二段八十六枚目・清の山(出羽海)が、50キロ以上重い巨漢の序二段八十五枚目・豪鬼神(式秀)を寄り倒す迫力あふれる場面があった。館内からは「わぁ」と驚きの声が上がった。
清の山は福島県郡山市出身、平成19年(2007年)生まれの16歳。身長176センチ・体重97.9キロとまだ小柄な体格で、令和5年(2023年)五月場所で序ノ口デビューしたばかりの若手力士だ。
対する豪鬼神は平成4年(1992年)生まれ31歳のベテラン。体重は150.2キロもある巨漢力士で、清の山との体重差は実に52.3キロもある体格差対決となった。
体の厚みは倍以上も違うように見える一番。だが立ち合い手を出して突っ張った清の山が厳しい攻めを展開した。前まわしに手をかけると、もろ差しになって一気に前に出て豪快に寄り倒し。豪鬼神の大きな体がバタンと倒れると、館内には「わぁ!」とどよめきが沸き起こった。清の山は倒れた豪鬼神に手を差し伸べる気づかいも見せていた。
逆の展開があっても不思議ではない一番で、体格差を豪快に制した小柄な16歳力士。勝った清の山は4勝目を挙げ、今場所の勝ち越しを決めた。一方、敗れた豪鬼神は2敗目となる黒星を喫した。(ABEMA/大相撲チャンネル)