例年、ボーダー争いに苦しんできたチームのエースが、今は勝負を心から楽しんでいる。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」3月21日の第2試合は赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）が逃げ切って個人8勝目。トップ必須の下位チームを退け、ポストシーズンへのポイント上乗せに成功した。
試合は起家からBEAST Japanext・菅原千瑛（連盟）、セガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）、園田、TEAM雷電・萩原聖人（連盟）の並びでスタート。東1局、園田はリーチ・一発・ツモ・裏ドラの8000点で先制。ツモった五万が裏ドラになる気分の良い幕開けだ。
このままリードを保って南入。南2局は2着目魚谷の親を蹴る1100点のツモ。自身の親番では大きな加点はできなかったが、南4局は菅原が魚谷からラスを逃れるアガリでゲーム終了だ。園田は個人8勝目。個人成績は＋200を超え、残り4試合、MVPにわずかな可能性も残した。
レギュラーシーズンで敗退するチームが決まるこの時期。視聴者の視線はどうしてもボーダー争いに向けられる。この試合を振り返り園田は「選手であると同時に、Mリーグを楽しむ立場。そういう視点で見た時に、今日はドリブンズ、なんて空気なんだと。他のチームの方が主役なので。空気というかモブというか。史上初のトップなのにインタビューなしとか、そんな感じもあるのかなと思いました」と、いつもと違う雰囲気を感じていたようだった。
すでに園田の意識はセミファイナルへ向けられている。最後に園田は「セミファイナルへどれだけポイントを持っていけるか。例年、レギュラーシーズンで負けちゃうことが多くて、いつもこの時期ヒリヒリしていた。久しぶりにこの時期、フラットな気持ちで打てますので、楽しみながら残り4戦、打ちたいと思います！」と高らかに宣言、ファンからは「今まで苦労してたからね」「お疲れ様！」「ほんとに嬉しいよ、余裕あるの」とエールが投げかけられていた。
下位チームの争いにスポットが当たる中で、頼れる男がセミファイナルに向けてしっかりポイントを積み上げた。過去数年、低迷が続いていたチームも今年は違う。新メンバーで意気揚々とセミファイナルへ進む。
【第2試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）3万4700点／＋54.7
2着 TEAM雷電・萩原聖人（連盟）2万7200点／＋7.2
3着 BEAST Japanext・菅原千瑛（連盟）1万9100点／▲20.9
4着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）1万9000点／▲41.0
【3月21日終了時点での成績】
1位 U-NEXT Pirates ＋594.8（90/96）
2位 赤坂ドリブンズ ＋380.9（92/96）
3位 KADOKAWAサクラナイツ ＋274.9（90/96）
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋92.8（90/96）
5位 渋谷ABEMAS ＋56.2（92/96）
6位 EX風林火山 ▲153.2（92/96）
7位 BEAST Japanext ▲254.4（92/96）
8位 TEAM雷電 ▲440.2（94/96）
9位 セガサミーフェニックス ▲551.8（92/96）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
