【写真・画像】 1枚目
【映像】見分けられる?「採掘されたダイヤ」と「ラボグロウンダイヤ」
この記事の写真をみる(2枚)

 天然ダイヤと構造的に同じ人工ダイヤ「ラボグロウンダイヤ」が話題を呼んでいる。天然と製造されたダイヤ、どちらに価値を感じるかで議論に━。ノンフィクションライター・石戸諭氏に考えを聞いた。

【映像】見分けられる?「採掘されたダイヤ」と「ラボグロウンダイヤ」

 「ラボグロウンダイヤ」は、高温で高い圧力をかけるか、炭素が含まれたガスを吹きつけて成長させるなどの方法で人工的に作られる。スワロフスキー社の発表したラボグロウンダイヤは、生成された経緯は異なるものの、組成や硬度・輝きは採掘されたダイヤと同じで、宝石商でも肉眼や通常の機械で見分けることは非常に困難だという。

 これまでダイヤの代替として使われてきた「ジルコニア」は、見た目が似ているものの化学的には別の物質だった。一方、ラボグロウンダイヤは化学的にも天然のダイヤと同一だ。

【写真・画像】 2枚目
拡大する

 ラボグロウンダイヤをめぐっては様々な意見がある。「どういう言い方をしても、合成ではないか」「横文字で説明するのはよくない」「生成にかかる年数、経緯に価値がある」などの意見がある一方で、「人工ダイヤで手軽に買える方が嬉しい」「採掘にかかる労働や環境負荷も考えて、敢えてラボグロウンダイヤを選ぶ人もいるのでは?」といった声もある。

 こうした議論について、石戸諭氏は「過去には真珠でも繰り返されてきた議論だ」として考えを述べる。

「かつて、貴重な天然真珠は『富の象徴』とされていたが、ミキモトが世界で初めて成功した養殖真珠によって多くの人が身につけられるアクセサリに変化し、ファッションデザイナーのココ・シャネルは敢えてイミテーション・パール(模造真珠)を使うスタイルで一世を風靡した。天然ものではないジュエリーであっても、消費者が『かっこいい』『綺麗』『真似したい』と思われるものは自然と市場に受け入れられていく。ラボグロウンダイヤも同じ歴史を辿るのではないか」

 一方で、天然だからこそ価値があるという声については「消費者が選べるようになることが大事。何があっても天然を選ぶ人もいれば値段で選ぶ人もいる。いろいろな楽しみ方ができるのがこうした技術のいいところだ。天然の価値はそのまま残り続けるだろう」と話した。(『ABEMAヒルズ』より)

この記事の画像一覧
【映像】見分けられる?「採掘されたダイヤ」と「ラボグロウンダイヤ」
【映像】見分けられる?「採掘されたダイヤ」と「ラボグロウンダイヤ」
【映像】本人と気づかず… 経済のプロを偽アカウントに勧誘する詐欺師
【映像】本人と気づかず… 経済のプロを偽アカウントに勧誘する詐欺師
【映像】ヘアカラーで顔がパンパンに!? 「顔と頭皮、全部かゆい!」症状と対策は?
【映像】ヘアカラーで顔がパンパンに!? 「顔と頭皮、全部かゆい!」症状と対策は?
日本経済を引っ張るのはネコ!? “ネコノミクス”推定2.5兆円に経済アナリスト森永康平氏「ロボット猫・犬が流行すると市場が倍増する可能性もある」

■Pick Up
「ABEMA NEWSチャンネル」がアジアで評価された理由
ネットニュース界で話題「ABEMA NEWSチャンネル」番組制作の裏側

この記事の写真をみる(2枚)