【写真・画像】アイドルのプレゼントにGPS発信機! 柴田阿弥「アイドルに危機管理をさせるのは無理。AKB48グループにはプレゼントを確認するバイトがいた」 精神科医と考えるストーカー化の心理 1枚目
【映像】柴田阿弥「AKB48グループにはプレゼントを確認するバイトがいた」
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 今月「許し難い犯罪行為」について、公式サイトで声明を出したのはアイドルグループ「#ババババンビ」。メンバーの岸みゆさん宛に届いたプレゼントにGPS発信機の様なものが仕込まれていたという。

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 精神科医の木村好珠氏と、SKE48の元メンバーであり『ABEMAヒルズ』のキャスターを務める柴田阿弥と共に、ストーカー化してしまう一部のファンの心理と自分の身を守る方法について考えた。

柴田阿弥(以下、柴田):アイドルのプレゼントにGPSを仕込むという手口は私がアイドルだった頃からあったが、AKB48グループではプレゼントをチェックするバイトの人がいた。アイドル自身に危機管理をさせるのは難しいので、やはり運営会社がプレゼントをチェックし、何かあった時に通報して、#ババババンビの運営のように『許されない犯罪なんだ』ということを当人と社会に知らしめていく、認識させていくことが大事だ。アイドルのプレゼントにGPSを仕込むような行動にはどのような心理があるのか?

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木村好珠氏(以下、木村):例えば、ファンが握手会やライブを見に行き『少し好きかも』というところから距離が近くなってくると、自分のものではないにもかかわらず、あたかもアイドルが自分のものであると錯覚してしまう「心理的所有感」を持つことがある。すると、同じアイドルのことを好きな別のファンよりも、自分だけのものになってほしいという思いから、自分だけが知っている情報がほしくなったり、自分が守らなきゃいけない、という感覚に陥ってGPSをつけてしまう。

もちろん、そんなことをしない素敵なファンが大多数な中で、対アイドルに限らず、一般的にストーカーになりやすい人は「自己愛」が非常に高い人が多い。自己愛が高い人は「自分は特別な存在だ」「自分が優位に立ちたい」「自分が良ければいい」と考える傾向にあり、相手の感情をなかなか考えることができない。そして、ファンの中でも特別な存在である自分と特別なアイドルは、あたかも特別同士で、相手もそれを嫌がっていると思わない、それが悪いとそもそも認識していない。

柴田:大多数の方はアイドルを嫌な気持ちにさせないようにすごく気を付けて接してくれるが、こんな事件が起こるとやはり規制が強くなる。私はアイドルの方が守られるのが1番だと思うが、規制が強くなってしまったり、制限がかけられてしまうのは本当に迷惑な話だと思う。

木村:相手が一般の方であってもGPSをつけたら問題だ。そのため、「アイドルだからこれをしていいんだ、してはいけないんだ」ではなく、人として、こういう行為が犯罪なのかどうか、相手が嫌がるかどうかという目線で確認しながら行動をしてほしい。

柴田:3月28日に発表された警視庁のまとめによると、2023年のストーカー事案の相談件数は前の年から712件増え、1万9843件。そして、その中で、付きまといなどの禁止命令が出された件数は1963件だった。警告を経ずに禁止命令が出せるようになった2017年以降、毎年過去最多を更新している。この禁止命令がすぐに出せるようになったことは被害者にとっては安心材料だが、ストーカーの被害などについて相談できずに抱え込んでしまうこともあるのか?

木村:怖いと思っても、その恐怖心から「もし相談したらさらに大きな被害になってしまうのではないか、自分の心身に支障をきたすのではないか」と不安が増大してしまって、なかなか人に相談できないことも多い。また、ストーカー件数の増加にはSNSやインターネットの影響もある。昔であれば例えば仕事中などは「相手のことを考えない、少し忘れられる時間」があったが、現在はSNSなどを通して絶えずその人の情報が入ってくる。相手のことを考えられる時間がどんどん増えたことでストーカーの人はのめり込んでしまい、相手と繋がっている感覚を得てしまうことが、被害の増加につながっている。

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柴田:ストーカーやDVの被害に遭っている方が事前に被害の内容や携帯電話の番号、住所などを警察に登録しておくことで、110番しただけでも警察がGPSの情報などから場所を特定し、駆けつけることができる制度もある。身を守るための制度や様々な相談窓口があるため、迷わず相談してほしい。
(『ABEMAヒルズ』より)

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