3月30日より順次放送中のアニメ「キングダム」第5シリーズ最終話では、外交官の蔡沢(CV:麻生智久)の“最後の大仕事”が描かれた。原作屈指の名場面が第5シリーズを締めくくり、「最終話が一番心にグッと来た」「泣けた」と視聴者の心を揺さぶった。
アニメ「キングダム」は、「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載中の原泰久氏による人気漫画が原作。原作漫画は2013年に第17回手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞している。春秋戦国時代の中国を舞台に、天下の大将軍を目指す少年・信(CV:森田成一)と、後の始皇帝となる若き王・エイ政(CV:福山潤)の活躍を描く中華戦国大河ロマンだ。
第5シリーズを締めくくる第12話と第13話(最終話)は、2話連続で放送された。第12話では、趙国にある離眼城の城主である紀彗(CV:石井康嗣)に対して、秦国の将軍・桓騎(CV:伊藤健太郎)が死体を弄んで作った“アーチ”を届けた。「これ以上の惨劇をお前の離眼城で起こしてやるゆえ楽しみにしていろ」という挑発のメッセージまで送りつけて、紀彗が何よりも大切にしている城の人々を使って彼を脅した。
目的のためならば、どんな残虐な手段も用いる桓騎。あまりに非情な作戦は、「まじでとんでもない奴」「策とはいえ、えげつない」「桓騎将軍鬼畜すぎ」「紀彗に感情移入しちゃったなぁ」と視聴者を震えあがらせた。
そして、いよいよ第5シリーズの最終話にあたる第13話「蔡沢の矜持」では、蔡沢の仲介により、秦国の王・エイ政と斉国の王・王建王(CV:高塚正也)の会談が開かれた。ふたりの王はそれぞれが思い描く中華の未来について語り合い、次なる一手が決まった。
会談後、蔡沢は「ご武運を……」とエイ政に微笑んだ。エイ政が去り、王建王は「そなたの言う通り、あれは1000年にひとりの王だ」と満足げに蔡沢に声をかけたが、答えは返ってこなかった。蔡沢はすでに息を引き取っていたのだ。
長年にわたり外交のトップを務めてきた蔡沢。文字通り“最後の最後”まで活躍した彼の死は、原作読者のあいだでも名場面と評判だ。そんな名シーンがアニメでも描かれて、「最期の『ご武運を』…泣けた」「じいちゃんやり遂げたね……としんみりしたわ」「最終話が一番心にグッと来た」「蔡沢の最期はあっぱれでした」と感動する視聴者が相次いだ。
なお、4月1日現時点で、アニメ「キングダム」第6シリーズが制作されるかについては発表されていない。しかし今後が気になるラストということで、ネット上では続編を希望する声が続出している。
第5シリーズ最終話の放送にあたって、エンディングテーマ「RULERS」を担当したラッパーのNovel Coreは、「あの曲、実はこのシーズン以降のお頭にも言及している曲だからね」とX(旧Twitter)でアピールしており、こちらの楽曲を聞きながら“最終話のその先”に思いを馳せてみるのもよさそうだ。ファンからは「原作先に読んでるから、余計、エンディングの歌詞が深いです」「今から漫画続き読みます」といった声が寄せられている。
■第13話「蔡沢の矜持」
【あらすじ】
黒羊丘の戦い後、改めて他国の動きを警戒する秦国。
そんな中、蔡沢が斉国の王建王と趙国宰相・李牧を伴い、咸陽に帰国。蔡沢の仲介で、急遽、秦王・エイ政と斉王による会談が開かれる。
“中華統一”が成された時、「人が人を殺さなくてすむ世界がくる」と断言するエイ政に対し、これを「空論だ」と断じる斉王。
大国の王同士が思い描く中華の未来とは!?
※エイ政の「エイ」は環境依存文字
(C)原泰久/集英社・キングダム製作委員会