アニメ「キングダム」は、原泰久氏が「週刊ヤングジャンプ」に連載中の漫画「キングダム」を原作とする作品です。原作コミックは70巻まで発売され、累計発行部数一億部を突破。2012年6月に第1シリーズが始まったアニメは第4シリーズまでが終了し、2024年1月からは第5シリーズが放送されます。
2019年に公開された実写映画「キングダム」は興行収入57.3億円の大ヒットとなり、2022年7月15日には続編となる「キングダム2 遥かなる大地へ」が、2023年7月28日からは第3作『キングダム 運命の炎』が公開されました。シリーズ最新作『キングダム 大将軍の帰還』が2024年7月12日公開予定です。
信(しん)はアニメ「キングダム」の主人公です。戦災孤児で下僕だった信は、大将軍になるという目標を掲げて秦の軍で活躍し、将としての位を上げていきます。戦いを重ねるごとに強くなり、格上の相手にも打ち勝つなど、信の武勇は天才的です。また、実直で自分の意思を貫く意志の強さも周りから信頼されている理由の1つです。
飛信隊(ひしんたい)という自らの部隊を率いる将となっても、仲間からは慕われています。何かあったらからかわれたり突っ込まれたりするのは、一兵卒だったころと変わりません。飾らない人柄と戦闘時の迫力、下僕からのし上がる姿が魅力のキャラクターです。
この記事では、アニメ「キングダム」の主役として活躍する信の強さの理由や、大将軍を目指すようになったきっかけなどについて解説していきます。さらに信が将来、誰と結婚するのかなど、読者も気になるであろう恋愛模様についてもご紹介します。
目次
- 信が登場するアニメ「キングダム」とは
- アニメ「キングダム」信の基本情報!声優や年齢などのプロフィールを紹介
- アニメ「キングダム」信が将軍を目指すきっかけになったのは?
- アニメ「キングダム」信はなぜ強いのか?
- アニメ「キングダム」信が率いる飛信隊とは
- アニメ「キングダム」信の嫁になるのは誰?
- アニメ「キングダム」信の魅力まとめ
信が登場するアニメ「キングダム」とは
舞台となるのは、紀元前245年の中国。春秋戦国時代も末期を迎え、戦国七雄と呼ばれた7つの国が覇権を競っていました。戦災孤児で下僕であった主人公の信は、秦王・エイ政(えいせい)の身代わりとなって幼馴染の漂(ひょう)が殺されたことを機に、エイ政の王都奪還に協力することになります。その後、秦の軍に加わった信は、厳しい鍛錬と強敵との戦いで力を発揮。功績をあげることで、一兵卒から将軍への道を駆け上がります。
アニメ「キングダム」は、信が“天下の大将軍”を、後に始皇帝となるエイ政が“中華統一”を目指す物語です。強敵と対峙することで実力以上の力を発揮する信の戦いや、各国の参謀が巡らせる戦術、それぞれ信念を持った列国の猛者たちの姿などが見どころです。信の率いる飛信隊の絆や、思わず笑ってしまうような仲間たちとの会話も注目ポイントとなっています。
アニメ「キングダム」信の基本情報!声優や年齢などのプロフィールを紹介
信は、“天下の大将軍”になることを目標に、戦場で活躍を重ねてのし上がっていく、アニメ「キングダム」の主人公です。エイ政と出会った物語の始まりは14歳で、第4シリーズの「成キョウの変」が始まったときには20歳になっています。
将としての出世は喜ぶものの、褒章や金には無頓着で、周囲への態度も変わることがありません。たとえば第2シリーズの34話で正式に王宮で千人将に任じられるときも、エイ政から剣を賜る式典に、いつものボロボロの服装で出席しようとして秦の丞相・昌文君(しょうぶんくん)に驚かれています。
結局そのまま出席し、作法もまったく分からなかったため、エイ政に呆れられつつ小声で教えてもらい、後で笑い話にしていました。そういった飾らないところも、信の魅力の1つです。
信の基本情報【プロフィール】
正式な誕生年が記載されているわけではありませんが、単行本4巻の時点で14歳との記載があるため、紀元前259年に出生したと考えられます。身長や体重は不明。武器は漂から受け継いだエイ政の剣を使用し、後に王騎(おうき)から譲られた矛を使うようになります。
■百人将昇格:蛇甘平原の戦い(14歳)
■三百人将昇格:乾原の戦い(15歳)
■千人将昇格:山陽攻略戦(17歳)
■三千人将昇格:対合従軍、函谷関の戦い・蕞防衛戦(18歳)
ただし、年齢は満年齢で数えるか数え年で数えるかで、ズレがある可能性もあります。
信の基本情報【アニメ版声優】
アニメ「キングダム」で信の声を演じているのは、声優の森田成一(もりた まさかず)さんです。代表作に、「BLEACH」黒崎一護役、「TIGER & BUNNY」のバーナビー・ブルックスJr.役などがあります。
森田さんはもともと俳優として活動していましたが、2001年にゲーム「ファイナルファンタジーX」で主人公ディーダのモーションアクターとなり、そのまま声も担当したことがきっかけで声優として活躍するようになりました。
信の基本情報【実写映画版キャスト】
実写映画「キングダム」で信を演じているのは、俳優の山﨑賢人(やまざきけんと)さんです。代表作に、ドラマ「グッド・ドクター」の新堂湊役や、「orange」の成瀬翔役などがあります。2019年公開の「キングダム」に続き、2022年7月公開の「キングダム2」でも主演を務めます。サッカー経験があって運動神経がよく、「キングダム」のアクション監督からも厚い信頼が寄せられています。
「キングダム」のほかにも、「斉木楠雄のΨ難」や、「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」「四月は君の嘘」など、マンガを原作とした作品に数多く主演しています。
アニメ「キングダム」信が将軍を目指すきっかけになったのは?
第1シーズンの1話目、物語の始まりでは、信は戦災孤児の下僕でした。仕えていた家には同じく下僕の漂がいて、仲良くなった二人は偶然、合戦を目のあたりにします。自分たちの居場所は戦場だと感じた信と漂は、ともに大将軍を目指して剣の鍛錬を始めるのです。
そんな折、秦の宰相・昌文君が、漂を仕官させるといって連れていきます。1か月後、瀕死の重傷を負いながら信のもとに戻った漂は、信に黒肥村の地図を渡し、「託したぞ」と言って息絶えました。漂の言葉で黒肥村に行った信は、漂とそっくりの秦王・エイ政と出会い、漂がエイ政の身代わりとして殺されたことを知ります。
信はエイ政に怒りをぶつけますが、毅然としたエイ政から漂の決意とエイ政の覚悟を聞いて考えを変え、大将軍になるという夢をかなえるためにエイ政と行動を共にするようになります。信の力を借りてエイ政が王宮に帰還した後は、信は秦軍に参加して一兵卒として初陣となる蛇甘平原の戦いに加わり、そこから信の快進撃がはじまります。
信が将軍を目指したのは、幼馴染であった漂と立身出世を誓ったことがきっかけでした。その歯車を実際に動かしたのは、エイ政との出会いといえるでしょう。
アニメ「キングダム」信はなぜ強いのか?
信の剣術は、もともと漂との稽古で身に着けたものです。2人は毎日激しく試合し、その回数は実に1253戦とのこと。信のセリフによると332勝334敗587引き分けで、勝敗はほぼ互角です。こうして、同じ実力の相手と毎日稽古をすることで、信は力をつけていきました。また、信は強くなることにも貪欲で、一度会っただけの王騎のもとに押しかけて教えを乞うなど行動力もあります。
さらに、強い相手と戦うことで自分の力を底上げする能力も、信の強さの理由です。最初にその力が発揮されたのは、第1シーズン2話にて描かれた、漂を殺した刺客と対峙したシーンです。初めての実戦で最初は手も足も出なかった信が、戦ううちに力もスピードも増して最終的に相手を倒す姿に、見ていたエイ政も驚きを隠せませんでした。
公式ガイドブックにも、信の武力は「90+α」「91+α」と記載され、相手によって数値以上の力を発揮することが表現されています。こうした数値以上の力は、漂やエイ政、王騎といった関わってきた人たちの思いを背負って戦う覚悟によるものです。第2シーズンの30話の山陽の戦いでは、戦いが天任せのようなことをいう魏の将軍・輪虎(りんこ)に、「俺は関わった奴らの思いを背負って前に進むだけだ」と語っています。
一方、戦術面には疎く、それまで作戦を担当していた羌カイが仇討のために隊を離れたとたんに、飛信隊が敗戦続きとなったこともありました。それがきっかけで、軍師になるべく勉強をしていた河了貂(かりょうてん)が、第2シーズンの34話で正式に軍師として飛信隊に入ります。
アニメ「キングダム」信が率いる飛信隊とは
飛信隊とは、信が隊長を務める部隊です。信は初陣の蛇甘平原の戦いでの戦いが認められて百人将となり、攻めてきた趙に対して王騎の直属部隊として出陣します。第1シーズンの27話、その戦いで馮忌(ふうき)を討つという特命を受けた信は、その拝命と同時に修行で成長した褒美として王騎から「飛信隊」の名を賜ります。それが飛信隊誕生の瞬間でした。
飛信隊結成時は、信が隊長、羌カイ、渕(えん)の二人が副長となります。信が千人将になったときに、元郭備隊の楚水(そすい)も副長として加わります。さらに三千人将になったときは、元ヒョウ公の兵だった岳雷(がくらい)と我呂(がろ)が千人将として加入しました。軍師は河了貂で、信が初陣で伍を組んだ尾平(びへい)・尾到(びとう)兄弟も飛信隊結成時から在籍しています。
そのほかにも、力持ちの田有(でんゆう)・竜川(りゅうせん)、ガラの悪いメンツを束ねるハイ浪(はいろう)、剣術の達人崇原(すうげん)、槍の使い手で頼りになる松左(しょうさ)など、歩兵メンバーも個性的なキャラクターがそろっています。信との付き合いが長いこともあって、隊長としての信の命令はきくものの、敬語は使わないうえに何かあれば怒ったり茶化したりと、信が出世しても変わらない付き合いとなっています。
ほとんどが百姓で、装備も不十分な特殊百人部隊として誕生した飛信隊ですが、機動性を生かした遊撃部隊として活躍し、戦果を挙げていきます。苛烈な戦場を数多く経験していることで、飛信隊は歩兵の強さが持ち味となっています。千人隊、三千人隊と規模が大きくなっても、多くの戦場で歩兵たちが活躍しています。
アニメ「キングダム」信の嫁になるのは誰?
これまで放送されたアニメ「キングダム」において、信と関わりの多い女性キャラクターと言えば、羌カイと河了貂です。2人とも魅力的なキャラクターだけに、どちらが信の嫁になるのか、ファンのあいだでも話題になっています。
羌カイは、登場した頃こそ表情が乏しく謎の多い存在でしたが、飛信隊の副長として過ごすうちに心を開くようになり、仲間たちからもかわいいと思われています。第4シーズンの1話で、宿願の仇討を終えて飛信隊に復帰したときには、信に「お前の子を産む」と宣言して周りを仰天させたりもしていました。結局は子どもの作り方がわかっていなかったため、その時点での恋心は微妙ですが、信に対して特別な感情を持っているのは確かです。
一方の河了貂も、信に好意を抱いていそうな言動が多く描かれています。第1シーズンの23話では、大事な人が殺されたときにその場にいられなかったつらい過去を語る羌カイを思いやり、「オレはそれが一番怖いから…」と言っています。これは、自分の大切な人が信であり、女の身でも信と一緒に戦場に立つために軍師の道を志したともとれる発言です。また、第3シーズンの8話では、酒を飲もうとやってきたヒョウ公に背中をたたかれた信が、そのまま吹き飛んで河了貂にキスをしてしまうハプニングもありました。
信は実在の武将ではありますが、史実では信の結婚相手は明らかになっていません。ただし、子どもがいることは史実から明らかなので、この先に誰かとは結婚するできごとが作中に描かれるかもしれません。その相手が羌カイか、河了貂か、もしくはこの先登場する別の女性なのかは気になるところです。
アニメ「キングダム」信の魅力まとめ
アニメ「キングダム」の主人公である信は、下僕からスタートして戦功を重ね、将軍という目標に向かって駆け上がっていくキャラクターです。強い相手に対してもひるむことなく、関わった人たちの思いを背負うことで実力以上の力を発揮します。その鬼気迫る戦いぶりの一方で、地位が上がっても配下の兵や、秦王・エイ政との関係が変わらないなど、実直で誠実な人柄も魅力です。
千人将、三千人将と地位を上げてきた信ですが、大将軍への道はまだ半ばです。その目標が達成されるのか、また、エイ政の中華統一はどのように果たされるのかなど、まだまだ目が離せません。
(C)原泰久/集英社・キングダム製作委員会