「最高かよっ!」大谷翔平のホームランに敵も味方も関係ない！ブーイングが起きていた球場が一気に大歓声にベースボールファンの心意気が見えた瞬間

【MLB】カブス9－7ドジャース（4月5日・日本時間6日／シカゴ）

　応援する選手・チームがいれば、対戦する選手・チームに対しては強いほどブーイングもする。ただし最高のパフォーマンスを見せられたとあっては、大歓声を送るのが真の野球ファンというものなのかもしれない。ドジャースの大谷翔平投手が「2番・DH」で先発出場し、5回の第3打席に2戦連発となる2号2ラン。まるで右手一本で打ったかのような当たりがしっかりフェンスを越えていく様子に、直前までブーイングしまくっていたカブスのファンたちも「最高かよっ！」と言わんばかりに、大きな歓声をあげる瞬間が訪れた。

【映像】大谷のホームランにブーイングが大歓声に変わる瞬間

　今や全世界の野球ファンの憧れでもある大谷。所属するドジャースのファンからすれば頼りになることこの上ないが、対戦するチームのファンからすれば、これほど嫌な打者はいない。1回の第1打席で大谷が登場すると、今季初めてシカゴにやってきたスーパースターに対して、歓迎の歓声とともに、強敵という意味合いのブーイングも起こるという混沌とした状況になった。この第1打席では低めの変化球にうまくバットを合わせて、左中間を深々と破る二塁打。前の試合でついに今季初アーチを放った流れそのままに、いきなり快打を放った。

　さらにブーイングが強まったのは5回無死一塁で迎えた第3打席。2-6とドジャースが4点を追う状況だったが、カブスファンからすればとにかく大谷は怖い。そんな気配を察したかのように、大谷は初球から果敢に振りに出ると真ん中やや低めに来たチェンジアップを、少し泳ぎながら払うようにスイング。しっかりとした打球速度と角度を持った打球は、風も乗ってライトポール際に消える2ランとなった。

　遠くの席から見れば、一瞬打ち取ったような打球が失速するどころかそのままスタンドイン。これにはカブスファンも驚きと称賛を送るしかない。日本のファンからも「最高かよっ！」「あれで入るのやばいな」「これが大谷か」というコメントが寄せられる中、大谷がダイヤモンドを1周している間は、ブーイングは一切なく少しのどよめきと大歓声の嵐。ベースボールファンであれば、素晴らしいものは認めるという心意気が見られた瞬間だった。
（ABEMA『SPORTSチャンネル』）