将棋の藤井聡太叡王(竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、21)に伊藤匠七段(21)が挑戦する第9期叡王戦五番勝負が4月7日、愛知県名古屋市の「か茂免」で開幕した。同学年の両者がタイトル戦で激突するのは3度目。新年度のスタートを白星で飾るのはどちらか。振り駒の結果、先手は藤井叡王に決まった。
藤井叡王は、2016年10月に四段昇段。第36期竜王(1組以上:3期)、第81期名人(A級以上:2期)。2023年は、史上初の全八冠の独占を達成するなど飛躍の年となり、将棋大賞で4年連続4度目の「最優秀棋士賞」に輝いた。また、年度成績は46勝8敗で.852となり勝率一位賞も獲得するなど、他の追随を許さない圧倒的なパフォーマンスを見せた。前期の叡王戦では、振り飛車党の菅井竜也八段を挑戦者に迎え、大激闘の末に3勝1敗で防衛を果たした。4連覇を目指す今期はどのような戦いが繰り広げられるのか。
伊藤七段は、2020年10月に四段昇段。竜王戦1組(1組:1期)、順位戦B級2組。棋戦優勝は新人王戦で1回。2023年度は竜王戦七番勝負、棋王戦五番勝負と2つのタイトル戦に挑戦し、将棋大賞の「優秀棋士賞」に選出された。その他、年度69局で最多対局賞、51勝で最多勝利賞を獲得したほか、第49期棋王戦第1局などにおける持将棋定跡が升田幸三賞選ばれるなど、その存在を広く知らしめる躍進を遂げた。同学年の藤井叡王とタイトル戦3度目の激突となる本シリーズこそ、初勝利&奪取に期待したい。
両者の公式戦対局成績はこれまでに11局で、藤井叡王の10勝1持将棋。挑戦者の伊藤七段は同じ年の“八冠王”に対して未勝利と苦しい星取りとなっているものの、このシリーズからの巻き返しにも注目が集まる。新年度の開幕局ではどのような作戦、内容が見られるか。持ち時間は各4時間。振り駒の結果、先手は藤井叡王に決まった。第2局以降は先手・後手が交互に入れ替わる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)