ようやく本来の力を取り戻したといえる快勝だった。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2023-24」セミファイナルシリーズ4月15日の第1試合はEX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)がトップ。レギュラーシーズンで大きく沈み苦しんだ男が、挽回を期すこの舞台でチームの3連勝に貢献した。
【映像】強烈すぎる先制パンチ!松ヶ瀬、開始早々の1万2000点
この試合は東家から松ヶ瀬、KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)の並びで開始。東1局、親の松ヶ瀬にいきなりチャンスだ。ダブ東と西、そして發が対子。發から仕掛けマンズを集め始めた。その後はダブ東、西と鳴いてテンパイ、渋川が切ったリーチ宣言牌の一万を捕らえ、混一色・ダブ東・發の1万2000点が完成。レギュラーシーズンではまさかの個人最下位だった松ヶ瀬、名誉挽回に向け大きな先制パンチだ。
その後、トップ目のまま南入。南1局は渋川に跳満をツモられてしまい、松ヶ瀬が親被り。しかしその後、その渋川が多井へ跳満を放銃したことで再逆転した。南4局は123の三色同順を目指した仕掛け。わずか4巡目にカン2筒でテンパイすると、仕掛けている親の瑞原にドラの白を鳴かれたものの、多井のリーチ宣言牌でロン。1000点をアガり逃げ切った。
試合後の松ヶ瀬は「トップを取ったのはすごくうれしい。キツい局面も多くて、疲れましたね」と心地良い疲れを感じていたようだった。チームはこれで3連勝。「さすがにこうなってくるとちょっとね、そういうもの(好調の勢い)も本当にありそうだなと。チームの雰囲気も良いですし、楽屋に帰っても怒られないで済む」とユーモアも口にした。
下克上Vに必要不可欠だったパズルのピースは揃ったはず。松ヶ瀬は最後にファンへ「この後もまだまだトップを取り続けてファイナルへ向けてチーム一丸となって頑張ります」と伝えた。ついに点火した“超巨砲”。ファンからは「よくやった!!!これが松ヶ瀬よ!」「かっこいいぞ!!」「でもこういう人がいるチームは強いわ」と賛辞や期待の声が多数寄せられていた。
【第1試合結果】
1着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)3万6400点/+56.4
2着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)2万6600点/+6.6
3着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)2万4700点/▲15.3
4着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)1万2300点/▲47.7
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)