開幕直後はバットが湿りがちな試合が多かったものの、クリケットで使用するバットを練習に持ち込んだことで、打撃の調子が上向いたというロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平。そんな大谷が愛用し、最近ではチームメイトたちも使うようになったという“クリケットバット練習の効果”について、MLBでプレー経験のある野球解説者の川﨑宗則氏が解説した。
4月17日に放送された『ABEMAスポーツタイム』では、大谷が打撃の状態を上向かせるために取り入れ、すぐさま効果が出たという、クリケットバットを使った練習について紹介することとなった。
川﨑氏は「野球のバットっていうのは、基本的に丸なんです。円なんで、角度がどこを向いているのか分かりにくいんです。どこに当たってもいいんですよ。(野球のバットは、すべてが)同じ面。ということはですね、むしろ翔平さんが今やっているスイングは、どこ向いても打球が飛びやすいんですけど、今回クリケット(のバット)を使ったっていう理由はですね、板状になっていて、ハッキリ面が分かり、方向が分かりやすい」と解説。その形状の違いから、クリケットで使用するバットは野球のバットと比べ、どの面でどのようにボールを捉えているかが分かりやすいというメリットがあることを説明した。
その上で川﨑氏は、「実はボールを打つときに、少しでもクリケット(のバット)の面が、こう(手首の返った形に)なってるときには、やはりゴロになりやすい。ファウルです。翔平さんはこう(手首の返しを送らせて、外に向って押し出すようなイメージで)打ちたいわけです。でも野球のバットだと、(すべての面が同じように見えるので)分かりづらいんです。ちょっと同じように見えちゃう。野球のバットだと非常に方向性が分かりづらいんです。
なので翔平さんは今回、引っ掛ける、ちょっとこう(手首を早く返す形で)やって引っ掛けるっていうこの面を、少しクリケット(のバット)で調整して、(バットが)ボールに対して平行に向くようにしました」と解説。手首の返しが早くなることで凡打になりやすいという状態を、大谷はクリケットのバットを使うことで修正し、状態の改善に繋げたと解説した。
(ABEMA『ABEMAスポーツタイム』)