まるで卓上を舞うかのような打ち回し。EX風林火山の二階堂亜樹（連盟）が、巧みな闘牌でファンを沸かせた。
4月23日、プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2023-24」セミファイナルシリーズの第1試合、南4局でのことだった。当試合は起家から亜樹、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう（最高位戦）、U-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳（連盟）の並びで開局。亜樹は東2局でリーチ・一発・ツモ・中の満貫・8000点、東3局で西・三色同順・赤2・ドラの満貫・8000点（供託1000点）をアガり、トップ目に立った。
だが、全員ノーテンで迎えた南1局1本場、亜樹は鈴木優に満貫・8000点（＋300点、供託1000点）を放銃。トップ目を譲ると、その後も2700点、7700点と加点を許した。それでも亜樹は南3局1本場でリーチ・ツモの2700点（＋300点）を獲得。南4局の時点で、トップ目の鈴木優とは8300点差だった。
ここでソウズの一気通貫が見える亜樹は、マンズの三万を河へ。これを鳴いた鈴木優がカン六万待ちでテンパイさせると、続いて捨てた五万を岡田がポンした。「んー。これはきつい牌を持ってきた…」。その数巡後、亜樹のツモ牌は放送席も思わず呟くドラの四万。これによって亜樹は9索を捨てて一気通貫を諦めるも、次巡には、その四万を対子とした。
「ただこれ、白もきついんだ…」。手牌の白を捨てればアガリに近付くが、亜樹は白を残して迂回。直後、たろうがリーチを宣言した。そんな中、亜樹は止めた白も対子とすると、何と四万を暗刻に。「亜樹がとんでもないところから追い付いてきました！」。迷わずにリーチをかけると、放送席が「5・8筒、ゴロゴロいる！」と叫んだ通り、たろうから5筒が零れ落ち、リーチ・ドラ3の満貫・8000点（供託1000点）を奪取した。
たろうがリーチをかけたことで逆転条件が緩和され、見事にトップで試合終了。「これは捲り合いでも跳満を打たない限り、ラスはない」。亜樹の打ち回しと決断力には放送席も「亜樹さんの、このアガリのルート、すごくないですか？」と感心し、ファンも「すばらしい」「なにこれ！」「うますぎ」「神だよ」「このルートは想像つかんわ」「天才のあがりや」などと大興奮な様子だった。
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
