負ける気がしない、そんな境地に入っているかもしれない。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2023-24」セミファイナルシリーズ4月29日の第1試合はEX風林火山・勝又健志(連盟)がオーラスに逆転のアガリを決めトップ。個人9連続連対で好調を維持した。
安全圏に入ったといえる2位・EX風林火山。ここは大きなラスだけは避けたいというところ。しかし軍師・勝又の頭には、ファイナルシリーズに向けた貯金を増やすべく、トップを狙う算段が十分にあった。この試合は東家から渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、勝又、KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)の並びで開始。勝又は東2局、多井から混一色・赤・ドラの1万2000点をロン。切り順で染め手をぼかし、相手を幻惑した見事なアガリに早速ファンは沸いた。
南3局、渋川にマクられても百戦錬磨の軍師は慌てない。南4局2本場、今度は大胆に九万ポンからマンズの混一色へ。中が鳴け、最後は渋川から六万をロン。中・混一色の3900点(+600点)をアガって逆転トップとなった。
セミファイナルに入ってのチームのポイントは+400を超えた。これについて勝又は「2週間以上続けて手が入り続けてくれて、ありがたいです。セミファイナルに入ってからみんな4着がなくて調子良いので、自分がその流れを切らないようにと思っていました」。最強雀士・多井も欺いた東2局の親満貫については「混一色とバレないほうが、アガリ率が高い。(相手の視線からはピンズ以外も危険と映る)タンヤオの可能性も残すようにしたかった。あの局は(狙うのは)1万2000点なので、放銃覚悟でちょっとでも自分がアガりやすいようにと考えました」と胸を張った。
「ファイナルはかなりの確率でいけると思いますが、しっかりと1戦1戦を集中して戦い抜いていきたい」と最後まで力強く語った勝又。レギュラーシーズンでは序盤不調も、終盤に巻き返してMVP争い。セミファイナルに入っても勝ち続け、ポイント稼ぎに貪欲だ。この強さは優勝した2020-2021シーズンを彷彿させ、視聴者からは「つっよw」「さすが軍師だな」「気合入ってるな、ますますw」「いいぞ!勝又」と多数のコメントが寄せられていた。
【第1試合結果】
1着 EX風林火山・勝又健志(連盟)3万5100点/+55.1
2着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)2万8700点/+8.7
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)2万6700点/▲13.3
4着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)9500点/▲50.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)