入社初日で辞める「スピード離職」が話題となっている。実際に入社日に退職代行に依頼した新卒の男性を直撃した。
辞めた理由について男性は「4月1日に入社して、配属先発表という時に、自分の希望が全く考慮されていない配属先になっていて、不信感が頂点に達して辞めた。配属ガチャかなと思っていて…」と語った。
スピード離職の多くの理由は、“配属ガチャ”だという。そんななか、退職代行サービスの利用が急増。退職代行「モームリ」の谷本慎二代表は、「4月なので、新卒の方から入社前と入社後で話が違った、ギャップがあったという声が多い。依頼は初日から、4件ほどあった」と説明した。4月1日から19日までに退職代行サービスに寄せられた依頼は871件、そのうち新社会人は135件。また、東京商工会議所によると、この春の新入社員を対象にした調査で、「定年まで働きたい」と答えたのは21.1パーセント。「チャンスがあれば転職」と答えた割合は26.4パーセントとなり、18年ぶりに定年までを逆転した。
スピード離職に歯止めをかけたい企業側は新入社員のケアを徹底している。なかには離職予測AIを用いてより精密なケアを実施する企業も。離職予測AIとは、これまでの全社員に関する勤務状況や特性などのデータを入力して、企業ごとの離職者モデルを作成するもの。その精度は脅威の87.3パーセントだという。
データサイエンス・人工知能の専門家である東京都市大学・白鳥成彦教授は「“上司ガチャ”みたいなものがあって、察しがいい上司、ケアしてくれる上司だったら、ちょっと休みがちだったら、例えば『リフレッシュしてみたらどう?』『休憩してみたらどう?』という形になるが、上司を選ぶとか、なかなかできない」と、上司に不満を感じる新人社員を見つけてケアすることができると解説した。
この話題に注目した『週刊SPA!』元副編集長の田辺健二氏は、「特にコロナ禍以降、会社への帰属意識がほぼなくなったのと同時に、いわゆるZ世代は、お金よりも承認欲求を優先するので、『定年まで勤めるなんてもうダサい』みたいな考えの人が多い」と前置きした上で「それは間違いではないが、僕らは就職氷河期世代なのでしがみつく人をいっぱい見てきたし、自分も気づいたら20年いた」と述べた。さらに、「そもそもスピード離職しておいて円満を求めるのって、ちょっと話がおかしい。無神経というか、わがまますぎると思う。10年以上働かないと円満って無理なんじゃないかと僕は思う」との見方を示した。
さらに、依頼が急増している退職代行サービスの利用理由について「リクルーターやいろんな人との向き合いが面倒で気まずいから、『モームリ』に頼むとアンケートで答えている人が多くいた」と語った。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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