先日、親が子ども部屋に設置したカメラに対し、中学生の子どもが「破壊する」という趣旨の投稿をSNSで行ったことが話題になった。
SNSには「毒親すぎる」「ペット感覚?」「速攻で破壊」という批判的な声があがっているが、カメラを設置する親たちの意図はどこにあるのか?
『ABEMAヒルズ』は実際にカメラを設置したことのある親に取材。その結果、「フルタイムのため子供たちが心配」「中学受験があり、様子を知りたい」「今はカメラの存在を忘れて子どもは過ごしている」という事情も見えてきた。
子ども部屋へのカメラ設置について精神科医の熊代亨氏は「自分がもし監視される側だったら生きた心地がしないだろう」と述べたうえで「子どもの年齢によってはメリットもある。特に子どもが小さいうちは安全のためにカメラを設置して危ないことにならないか確認したり、勉強の効率を上げるために活用することはそれほど悪いことではないだろう」と説明した。
熊代氏は「『いつまで』『どこまで』がポイントで、信頼関係が要となる」と指摘。
「子どもを信じていればカメラを置かなくてもいい。カメラを置いてしまう親子関係というのは、そうしなければ信頼にあたる部分を補えない状況があるということ。私個人としては、やはり中学、高校とは子どもは親から離れて自主独立していく時期であり、秘密を持つことも大事だと思う。そんなタイミングに自分の部屋にカメラを置かれてしまうと秘密を持つことができず、『こんなの嫌だ』と中学生が反発するのは健全だと言えるかもしれない」
子どもを信じるために親がすべきこととは何なのか?
熊代氏は「難しいが、子どもの選択を尊重すること、『何かあっても私たちが味方する、助ける』という前提で子どもに任せてみることだ。不安はあるだろうがぐっとこらえて、子どもを見守ることで成長に一歩繋がるかもしれない」と提案した。
さらに熊代氏は子どもへの信頼と共に「子離れ」が大事だと強調した。
「親は子育て以外になにか楽しみや打ち込めることがあればいい。子どものことばかりを見ていると、子どもも親も気苦労が絶えない。親が仕事や趣味などで関心が広がっていると、良い意味で『子どもだけ』にならない」
(『ABEMAヒルズ』より)
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