2度目のVへ向け、チームの鍵となるのはやはりこの選手。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2023-24」ファイナルシリーズ5月10日の第2試合はEX風林火山・二階堂亜樹（連盟）がトップ。オーラスにトップ目から親跳満を直撃して逆転した。今シリーズの折り返し地点で上位は団子状態。1局たりとも目が離せない展開が続く。
起家から赤坂ドリブンズ・渡辺太（最高位戦）、U-NEXT Pirates・小林剛（麻将連合）、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）、そして亜樹という並びでスタートした当試合、小林が好スタートを切り、東場を終えて4万点オーバー。しかしそれに付かず離れず、追走したのが亜樹だ。東2局1本場に跳満、南1局1本場は満貫とチャンス手を成就させ、小林をマクってトップ目に立った。南3局、亜樹は渡辺への満貫放銃で2着目へ下がるも、南4局の親番でその渡辺から7700点をアガってまたトップ目に立った。
雌雄を決する同1本場、亜樹は3800点差の2着目小林から先制リーチを受けた。ここで亜樹は冷静に危険牌の一万を抑えて回り「リーチ棒が出たのでノーテンでも伏せられる」と、ギリギリまで態度を保留した。2・5筒待ちのテンパイへ行きつくと、ここで意を決し勝負だ。そっと横に置いた一万は通り、小林が直後に掴んだのは5筒。亜樹はリーチ・一発・赤に加え、なんと裏ドラが3枚乗り1万8000点（＋300点）のアガリ。これでダントツとなると、次局は堀が2着になるアガリでゲームセット。首位U-NEXT Piratesの小林を3着に沈める上々の並びで、亜樹がファイナル初トップをチームにもたらした。
セミファイナルで勝ち続けたチームも、ここに来て勝利の女神に見放される展開が続いていた。勝利者インタビューで亜樹はまず「ファイナルに入ってから、チーム全体の運気が低迷しているなというところだったので、今日のトップは本当にホッとしていますね」と語り、笑顔を見せた。
試合を決めた親跳満の“裏3”について話題が及ぶと「その前の局も（アガれていれば）裏3だったんですよ。めちゃくちゃツイてる！と思って、そういう運気の元にいると思うと本当にラッキーですね」とあくまで謙虚に、牌の巡りを喜んだ。
これでU-NEXT Piratesへ41.3ポイント差の2位まで詰め寄り、13日の結果次第では首位に立つ。前回優勝時の“下克上”ではエース・勝又健志（連盟）が連戦連勝。今年は“キーマン”に指名された亜樹の力も加わり、2度目の優勝を目指していく。
【第2試合結果】
1着 EX風林火山・二階堂亜樹（連盟）5万7100点／＋77.1
2着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）1万6300点／▲3.7
3着 U-NEXT Pirates・小林剛（麻将連合）1万4700点／▲25.3
4着 赤坂ドリブンズ・渡辺太（最高位戦）1万1900点／▲48.1
【5月10日終了時点での成績】
1位 U-NEXT Pirates ＋257.2（8/16）
2位 EX風林火山 ＋215.9（8/16）
3位 KADOKAWAサクラナイツ ＋128.7（8/16）
4位 赤坂ドリブンズ ▲8.8（8/16）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
