テレビの動物解説でおなじみ動物研究科のパンク町田氏の“動物系”ラーメン店が話題だ。
パンク氏は昆虫から爬虫類、鳥類、猛獣まで3000種以上の飼育実績を持ち、先住民の狩を経験してみたいとインドネシアに渡り「人喰い族」ラニ族・ダニ族や「首狩り族」ダヤク族と生活。帰国後はその奇天烈エピソードでテレビに引っ張りだこで、今年上半期だけでもメディアの取材数は70本という人気ぶり。そんな超多忙なパンク氏が先月末から始めたのが“ラーメン”。
その店舗があるのは千葉県旭市にあるパンク氏の動物施設「アルティメットアニマルシティ」。常時数千匹の生物が飼育されており、ラーメン店「らー麺ゴルジ」もこの敷地内にある。実は2013年にみずからのラーメン店をオープンしていたが2020年コロナの影響もあり一度閉店。先月末4年ぶりにパワーアップして復活していた。土日には行列ができるほどの人気ぶりで、店内はペットも同伴可だ。
同店に年間600食のラーメンを食べ100件以上の記事を執筆する、ラーメンライターの井手隊長が取材を実施。店内に入り見える場所にナマケモノがいることに驚くと、パンク氏は「ナマケモノを見ながらラーメンを食べるっていいと思う」とコメント。
出てきたのはパンク氏が自信をもって提供するラーメン「ゴルジらー麺」1200円で、醤油ベースのこってりとした豚骨スープに美しい背脂がたっぷり。
井手隊長は実食すると「めっちゃうまい。背脂上質ですね、甘くて。雪のようで甘い、うますぎるでしょこれ!」「懐かしい感じだけど、ぴーんと旨味たってていいですね」「チャーシューただものではない雰囲気。崩れてしまった。うま!」と感動のコメントを連発した。
パンク氏はラーメンについて「背脂もそうですし、豚骨もチャーシューもすべて地元(千葉県産)のSPFポークを使っているんですよ」と説明して「(子どものころに)環七の比較的そばに住んでいましたので、環七で一世を風靡した時代のラーメンを食べていました。それが“こういう味”だったというのがすごく頭にあって。みんな勘違いしているけど、臭みって旨味だからね。それがたまらない」とポイントを解説した。
井手隊長の「動物の知識というのはラーメンに生きる?」という質問に、パンク氏は「生きるね」と断言して「どのくらいの年齢が骨に一番コラーゲンが入っているかとか、どのぐらいまで成長させたほうが骨髄の量が増えるかとか。骨髄が臭くなる時期があるが、それは何歳ぐらいなのか。そういうのは動物研究していないとわからない」と、自身の強みについて語った。
食材も地元千葉にこだわるパンク氏。千葉県産の濃い目の醤油だれにニンニクと特製スパイスを入れ、麺はもちもちの中太麺だ。そこに地元千葉県産のSPFポークを惜しみなく使い、およそ3日間じっくり煮込んで作った豚骨スープを投入。トッピングはメンマ、肉厚のチャーシュー、固茹でしたゆで卵。さらに極めつきはパンク氏がこだわる背脂で「こうやって擦ったほうが粒子が荒くてうまい」と、すりこぎ棒でこすりつけるようにかけていった。最後にネギを乗せたら完成。
なぜ町田氏はラーメンを作るのか。そこには深いわけがあった。パンク氏は「うちのお父さんが『ラーメン屋をやりたいな』と言ったまま死んじゃった。じゃあ俺がやってみようかなと」と告白。パンク氏の実家は中華料理店で、自慢のラーメンを専門店にして出したいと口にしていた父親の夢を実現したかったという。
「いろいろ食べ歩いて研究した?」という質問にパンク氏は「研究はしてない。レシピは俺の頭の中にあるから。子どものうちから見ていたので作り方は大体わかっていた」と答えた。
その後、井手隊長は契約農家が作ったネギを自家製辛みスパイスで調合した味変の辛ネギや、麺が細くて「デザートがわり」にさっぱり食べられるようになっているという替え玉、麺が少し残った状態でご飯を投入して混ぜ“おじや”のようにするシメを堪能した。井手隊長は改めて「うま!」と言い放つと「パンクさんがラーメン好きなのが伝わってくる味」「上質な豚っていうのがひと口目の背脂からも伝わってきました」と感想を述べた。
「僕は動物を食べるときはできるだけ無駄をなくすというのがモットー」と語るパンク氏は「豚骨ラーメンはその極みだと思う。だって骨って多くのものが捨てられる。本来なら捨てられるものでも『こんなにうまいものができるぞ』というのが作っていて面白いところかな。みんな一度、だまされたと思って食べに来てほしい」と呼びかけた。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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