閲覧回数を稼ぐ目的でSNS上で意味のない投稿を繰り返す「インプレゾンビ」。“ある投稿”がきっかけでそんな“ゾンビ”たちが目を覚まし始めたという。
【映像】1000万再生された“元インプレゾンビ”の“中の人”とは?
注目され、閲覧回数(インプレッション)が多いSNSの投稿にゾンビのように集まってくることから名づけられた「インプレゾンビ」。人気の投稿に便乗し、自身の閲覧数を稼ぐことで、収益を得ることが目的とされている。
Xの収益化と共に出現し始め、絵文字や他のユーザーのコメントのコピー、トレンドに入っているハッシュタグなどを無差別に投稿するため、ユーザーの間では迷惑な存在として定着している。
そんなインプレゾンビに対するある日本人ユーザーの語りかけによって、インプレゾンビのはびこる世界が変わり始めようとしていると話題になっている。
「聴こえますか、アラブやパキスタン、イラン等にいるインプレゾンビのみなさん、、、カタコトでもいいので日本語でしゃべりながら地元の料理や音楽をカメラで撮ったもの、自分の日本語学習進捗をXにアップロードしインプレを稼ぐのです」(Xの投稿)
意味のない投稿ではなく、日本人とのコミュニケーションを促す投稿。この思いがゾンビたちの脳内に伝わったのか、変化が現れ始めた。
「ナイジェリアのラゴスの街並み」という日本語の文章とともに投稿された写真。ナイジェリアの街並みが写っているシンプルな写真だが、表示回数は1000万回を超えた。
投稿したのは、ナイジェリアに住むKen chan。元インプレゾンビだ。
「こんにちは友達、ランチタイムです。一緒に来てください」
日本語を覚えてコミュニケーションを取ろうと頑張る姿が大きな反響を呼び、Ken chan自身の投稿が大バズり。
Xを通じて発信される、街並みや食事といったナイジェリアのリアルが日本人ユーザーの心をつかんだのだ。
たくさんのフォロワーがいてインプレッションがある状況にKen chanは「自分のXを見て、圧倒された。支持してくれるコメントがたくさんあって。『もっとナイジェリアについてポストして欲しい』とコメントで。嬉しいし本当にびっくりしている」とコメント。
そんなKen chanは自分がインプレゾンビだったという自覚はなかったという。他にも様々な国から、元インプレゾンビによる日本語の投稿が相次ぎ、Xを介した新たな交流が生まれている。
インプレゾンビたちが目を覚ますきっかけとなった投稿をしたユーザーは、この状況に「収益性や生産性は日本で働く人から見れば不安定で悪いものですが、交流した人々の国では一攫千金のチャンスです。とはいえ迷惑行為は許容できません。それをやめる機会が日本語になれば幸いです」とコメントしている。
(『ABEMAヒルズ』より)
■Pick Up
・「ABEMA NEWSチャンネル」がアジアで評価された理由
・ネットニュース界で話題「ABEMA NEWSチャンネル」番組制作の裏側