将棋の藤井聡太名人(竜王、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)に豊島将之九段(34)が挑戦する第82期名人戦七番勝負第5局が5月27日、北海道紋別市の「ホテルオホーツクパレス」で2日目の対局が行われている。ABEMAの中継には、正立会を務める屋敷伸之九段(52)が出演。空調管理など対局環境を影からサポートする“重要任務”の舞台裏を語った。
北海道紋別市の市制70周年事業の一環として開催されている名人戦第5局。本局では、北海道札幌市出身で棋聖3期のタイトル経験を持つ屋敷九段が正立会を務めている。立会人の業務の合間には、ABEMAの中継に出演。季節の変わり目に行われている第5局とあり、対局室の空調管理など裏側から対局者のサポートに当たる苦労を語った。
対局1日には、やや気温が上昇した紋別市。藤井名人から記録係へ「部屋が暑いので、冷房を22度くらいにしてもらえますか」と声をかける場面があった。すると、程なくして屋敷九段が入室し、窓を開けて空気を入れ替えるなどの対応を行っていた。
また、2日目の昼食休憩時にも藤井名人から「窓を開けて換気をしてもらえますか」と要望する声が上がったが、豊島九段からは「朝寒かったので、冷房を切ってもらってもいいですか」。テキパキと対局者からの要望に応じる様子は、視聴者の注目を集めていた。
屋敷九段は、「紋別入りした日は外が10度下回っており、かなり寒かったんです。私としては寒い方を心配していたんですが、対局1日目は温かくなったんですよね。その時は暖房を入れていたんですが、少し湿度もあって空気がこもるような感じがしたんだと思います。すぐに冷房に切り替えることが難しかったので、窓を開ける形となりました」とコメント。ただし、「窓を開けると冷たい風が入ってきて、気温があっという間に下がってしまうんです。北海道なので窓も防寒対策がされていますし、空調を暖房と冷房に切り替えるのに1時間くらいかかってしまうので、窓をちょこちょこ開けて対応しています」と舞台裏を明かした。
的確な対応により、「現在は暑くもなく寒くもない環境になっている」とホッとした表情を見せた屋敷九段。視聴者からは「おつかれさまです」「環境大事」「大変だなぁ」「寒冷地には、基本冷房機ないよ」「体感は難しいよね」「検分と次の日ではまたちがうからな。スーツと着物でもあるし」「屋敷先生ありがとう」などの声が多数寄せられていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)