クレジットカード会社からの要請を受け、アダルトコンテンツ業界で言い換え表現が相次いでいる。
「閉じ込め」「秘密さわさわ」「ざぁ~こ♡」「ひよこババア」──。アダルトコンテンツ業界に造詣が人一倍深いというITジャーナリストの三上洋氏は「実はこれ、アダルトコンテンツの言い替えです」と指摘する。
今年3月、同人やPCゲーム、電子書籍のダウンロード・販売を手掛ける「DLsite」が、クレジットカード会社から表現規制の要請を受け、従来の表現が使えなくなったため、登録するクリエイターに置き換えワードを告知。「ロリ」という言葉が使えなくなったので「ひよこババア」に変更したほか、「レイプ」を「合意なし」、「調教」を「しつけ」、「痴漢」を「秘密さわさわ」、「メスガキ」を「ざぁ~こ♡」などの表現に置き換えた。ちなみに「ひよこババア」は強烈なインパクトでXでもトレンド入り。現在は「つるぺたババア」に変更されている。
三上氏によると、「特に児童ポルノ関連と思われる用語は厳しく規制されている」という。「マニアックなキーワードをそのままだと、クレジットカード規制にぶつかってしまって決済できなくなることがあるので、何かで言い換えようというところ」と説明。その背景には、アメリカに本社を置くクレジットカード会社が、コンプライアンス的な側面からプラットホーム側に表現の規制を求めるケースが増えてきていることなどが影響している。「いち早く圧力を受けていたのは、日本のアダルトビデオのサイト」だとして、「例えば催眠・痴漢・ 強姦などのキーワードについては検索しても結果が出てこないという規制をしていた」と語った。
また、「セーラー服を着た女性が出るアタルトビデオを『女子高生』としていたが、これは児童ポルノとして問題がある。もちろん本物の18歳以下が出ているわけじゃないが、それによって言い替えを、『女子高生』を『女子校生』として、社会的常識や文化に合わせて変化してきた」とした。「しかしながら多くのプラットホームは、表現規制を行っているわけでもありませんし、言葉狩りをしているわけでもない。これが海外のクレジットカード会社の規制によって、それが内容を入れ替えなければならないということは、プラットフォーム側としても本意ではないと思う」との見方を示した。
三上氏が気になる“言い換えワード”として「『獣姦』については『動物なかよし』に変えていた。ちょっとわざと笑いを取るような、おちょくるような形にすることで対抗策を取っているかも」と紹介。最後に「クレジットカード決済はアダルトサイトにとって生命線。頑張って欲しい」と、業界に対しエールを送った。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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