レジェンド棋士の“勝ち確”モーション出現の瞬間に、絶対王者も興奮を隠せない様子だった。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2024」予選Cリーグ第1試合、チーム藤井 対 チーム豊島の模様が5月25日に放送された。3勝3敗で迎えた第7局では、チーム藤井から羽生善治九段(53)が登板。豊島将之九段(34)を相手に華麗な寄せを披露し、勝利を見切ると手がプルプル。羽生九段の“勝利の震え”を目撃した藤井竜王・名人は「震えてるから!震えてるから大丈夫(笑)」と大喜びの様子だった。
第2、4局に登板した羽生九段は、いずれも豊島九段を相手に力を出し切ることが出来ず連敗。チーム藤井は、開幕戦を担った青嶋未来六段(29)とリーダーの藤井竜王・名人の勝利で第6局を終えた時点で3勝3敗とタイスコアとなっていた。第7局では、羽生九段と豊島九段によるこの日3局目の対戦に。3連敗は許さないとばかりに、相掛かりの激しい将棋から攻め合いへと展開していった。
じりじりとした展開から形勢不明のまま突入した終盤では、2枚の桂馬の連携で相手陣に鋭く切り込むことに成功。藤井竜王・名人も「お、お、お、お!」と嬉しそうな声を上げていた。さらに、切れ味鋭い△6八銀の妙手で先手玉をガッチリとホールド。見切った、と寄せに向かった羽生九段の右手はわずかに震えていた。
羽生九段の“勝ち確”の動作とも言える手の震えを目撃した藤井竜王・名人は、「震えてます!震えてるから!震えてるから大丈夫(笑)」と大興奮。八冠王と言えども無邪気な将棋好き少年の顔をのぞかせた様子に、視聴者からも「たのしそうw」「ソウタw」「震えてるからw」「嬉しそうw」「震えイジリ」「ふるえだす、言ってるw」「むっちゃいじるやん」「震えてるからって おいw」「やっぱ指標なんだw」「見られて嬉しいんだね」「震えてるから勝ち確!」と歓喜のコメントが押し寄せていた。
自らの勝ちを確信した時に手が震えだすという、羽生九段の“定跡”通りの展開から見事白星を掴み、藤井竜王・名人も「お~!」と嬉しそうに拍手を送っていた。
◆ABEMAトーナメント2024 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が7回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士11人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全12チームで行われる。予選リーグは3チームずつ4リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)