考え方によっては、勝つことよりも難しいかもしれない（？）。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2024」予選Dリーグ第1試合、チーム稲葉 対 チーム佐々木の模様が6月1日に放送された。第2局はチーム稲葉・上野裕寿四段（21）と、チーム・佐々木のリーダー佐々木勇気八段（29）が対戦。この一局の最中、後手・佐々木八段の駒台に桂馬が4枚全て並ぶという珍しいシーンがあった。
両者の対戦は一手損角換わりからスタート。佐々木八段はさらに飛車を8筋から4筋に回るなど独創的な序盤戦術を取ったことで、解説を務めていた村中秀史七段（43）も思わず「序盤から自由奔放ですね」と指摘するほどだった。
形勢が微妙に揺れ動く中、終盤で思わぬことが起きた。上野四段が5筋から佐々木玉を寄せに出たところ、5三の地点で駒の取り合いに。上野四段の桂馬が成り込んだところ、△同玉と佐々木八段が応じたところで珍事が発生した。なんと駒台に桂馬が4枚、全て並ぶことに。局面も切迫していたが、村中七段はこれに気づき「後手が珍しい持ち駒になりましたね。桂4枚はなかなかないんじゃないですか」と“コンプリート”に注目。すかさず聞き手の千葉涼子女流四段（44）も「集めるの大変かもしれない！」と声を張っていた。
数多くの対局を見てきた視聴者からも、なかなかお目にかかれないレアシーンに「桂馬コンプ」「桂コレクター」「桂桂桂桂」「４桂珍しいｗ」」と盛り上がっていた。
◆ABEMAトーナメント2024 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が7回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士11人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全12チームで行われる。予選リーグは3チームずつ4リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
