スター棋士たちも、仲間の力強い着手に思わず目を奪われていた。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2024」予選Cリーグ第2試合、チーム藤井 対 チーム天彦の模様が6月22日に放送された。第4局では、少年時代からのライバル・青嶋未来六段(29)と山本博志五段(27)が激突。チーム藤井の青嶋六段が勝利を決定付けるようにしなる手つきで駒を打ち付けると、仲間の藤井聡太竜王・名人(王位、王座、棋王、王将、棋聖、21)と羽生善治九段(53)が「わあ~!」と歓喜の声を上げ、楽しそうにはしゃぐ姿が映し出された。
チーム藤井の2勝1敗で迎えた第3局は、少年時代から多くの時間を共有してきたライバル、青嶋未来六段(29)と山本博志五段(27)が激突した。第2局で“レジェンド”羽生九段を破って勢いに乗る山本五段に序盤・中盤とリードを許した青嶋六段だったが、持ち時間切迫の中で端攻めから逆転のきっかけを掴んで流れを引き戻すことに成功。徐々にリードを押し広げていった。
互いの棋風はもちろん、性格もよく熟知し合う中とあり、バチバチの大激戦に。山本五段も必死に追い上げようと迫ったが、青嶋六段は止まらない。チーム藤井の控室では、藤井竜王・名人と羽生九段がモニターにかぶりつき状態で「何かの時に8四角で勝とうとしてるんですね」と今後の展開を見据えていた。
すると、その声が届いたかのように青嶋六段は駒台の角をつまむと、利き手の左で△8四角とビシッ!しなる手つきでの着手に、羽生九段も思わず「わあ~!」、藤井竜王・名人も「ハハハ!すごい手つきでしたね(笑)」と声を上げて爆笑していた。
何とも楽しそうな藤井竜王・名人と羽生九段の様子に、ファンも歓喜。「喜ぶ二人かわいいな」「わろてるwww」「神々の笑顔」「すごい手つき」「青嶋さんかっこいい!」「楽しそう」「羽生会長満悦ww」「めっちゃ楽しそうでいい」「神が笑ってますw」「楽しそうで何より」と多くのコメントが寄せられていた。
対局は、劣勢へと追いやられた山本五段が粘りに出たものの、青嶋六段が穴熊を活かして攻め切り、154手で勝利。チームに大きな1勝を持ち帰った。
◆ABEMAトーナメント2024 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が7回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士11人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全12チームで行われる。予選リーグは3チームずつ4リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)