記録的な暑さも、Mリーグスタジオでの試合のブランクも、この男には関係ない。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2024」予選2ndステージF卓が7月8日に開催され、シード者として満を持して登場した2023-2024シーズンMVPの鈴木優(U-NEXT Pirates・最高位戦)が首位通過。すでにチームメイトの小林剛(麻将連合)、瑞原明奈(最高位戦)がこのステージで通過を決めており、「4人揃って次のステージに」と仲林圭(協会)へプレッシャーをかけた。
第1試合は東家から内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ・連盟)、鈴木優(U-NEXT Pirates・最高位戦)、瀬戸熊、猿川真寿(BEAST Japanext・連盟)の並びで開始。ここでは東4局の4000点、南1局の5200点など随所で加点するも、瀬戸熊の親跳満ツモに屈し辛くも2着。
続く第2試合は東家から猿川、内川、瀬戸熊、鈴木優の並びで開始。東4局、鈴木優は1・4索待ちのテンパイをダマテン。4索ならば234の三色同順、さらに赤2枚とドラもあるチャンス手だが、アガリ牌の1索をテンパイ直前に打たれていた。息を潜めた鈴木優は、珍しく手に力を込め、ド高目の4索をツモ。ツモ・タンヤオ・平和・三色同順・赤2・ドラ1の2万4000点をアガり一気にダントツとなった。
このまま逃げ切るかと思われた南1局に落とし穴が。親の猿川のリーチに放銃すると、裏ドラが3つ乗って1万8000点の大失点。これで勝負がわからなくなった。南1局3本場、親の猿川が早々に仕掛けてテンパイ、さらにダンラスの内川が乾坤一擲のメンホンリーチ。これに対して鈴木優はペン7筒待ちという苦しい形でぶつかり合う。決着は猿川が7筒を掴み、鈴木優が値千金のアガリをゲット。白・赤の2000点(+900点、供託1000点)でライバルの親を落とす。このまま鈴木優はトップ目を譲らず、首位通過を決めた。2位通過は第1試合トップの瀬戸熊。
「MVP!MVP!」「優!優!」「流石でした!」「優さん通過おめでとうございます!!」とファンの声援コメントが投げかけられた試合後のインタビュー。鈴木優は「まさか遅れて出場して、コロッと初戦で負ける奴はいないと思っているので、ホッとしました」とさわやかなスマイルで仲林へプレッシャーをかけた。最後もまた「4人揃って次のステージへ進めると思いますので、引き続き応援よろしくお願いいたします!」とファンへ語りかけ、ファンもまたMVPの次戦に期待の声を投げかけた。
【第1試合結果】
1着 瀬戸熊直樹(TEAM雷電・連盟)3万8000点/+58.0
2着 鈴木優(U-NEXT Pirates・最高位戦)2万6600点/+6.6
3着 内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ・連盟)2万700点/▲19.3
4着 猿川真寿(BEAST Japanext・連盟)1万4700点/▲45.3
【第2試合結果】
1着 鈴木優(U-NEXT Pirates・最高位戦)4万8500点/+68.5
2着 猿川真寿(BEAST Japanext・連盟)4万5100点/+25.1
3着 瀬戸熊直樹(TEAM雷電・連盟)4400点/▲35.6
4着 内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ・連盟)2000点/▲58.0
【最終結果】
1位 鈴木優(U-NEXT Pirates・最高位戦)/+75.1
2位 瀬戸熊直樹(TEAM雷電・連盟)/+22.4
3位 猿川真寿(BEAST Japanext・連盟)/▲20.2
4位 内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ・連盟)/▲77.3
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー36人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者24人、計60人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、予選2ndステージからシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル(ベスト8)、ファイナルを経て優勝者を決める。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)