太い腕で引き寄せたアガリ牌、揺れる卓にファンは大歓声だ。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2024」セミファイナルB卓が7月27日に開催され、松ヶ瀬隆弥(EX風林火山・RMU)が第1試合トップの大きなリードを活かしてファイナル進出。2位通過はMリーグ2023-24シーズンの優勝チームとしてシードで参加した小林剛(U-NEXT Pirates・麻将連合)。
第1試合は東家から小林、松ヶ瀬、佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部・連盟)、鈴木優(U-NEXT Pirates・最高位戦)の並びで開始。松ヶ瀬はトップ目鈴木優を追う東3局。ダブ東を暗刻にして1・4・7筒待ちでテンパイ。ドラが1枚あるためダマテンでも7700点のチャンス手だが、松ヶ瀬は河を一瞥すると、リーチに踏み切った。小林が追っかけリーチをかけてきたが、ほどなく4筒をツモ。リーチ・ツモ・ダブ東・ドラに加えて、裏ドラがなんと東にモロ乗り。2万4000点の特大加点となった。このリードを活かして+70.7の大トップで終了した。
「2連勝したい」と強気で臨んだ第2試合は東家から鈴木優、佐々木、小林、松ヶ瀬の並びで開始。松ヶ瀬は道中、高打点のテンパイも危険を感じると即座に撤退するなど、徹底した守備を展開。特に終盤は下家の鈴木優に甘い牌を下ろすことなく、試合巧者ぶりを見せつけた。ラス親で迎えた南4局も手作りは不要。小林のツモアガリを見届けて、ファイナルへ駒を進めた。
インタビューでは「頭でわかっていても(攻撃を)体が拒否しちゃって」と、2連勝を宣言したものの守備に徹した内容には苦笑い。「ずっとトップで来られたので、無理する必要がなかった。(攻めるのは)明日にとっておこうと。明日は2連勝で!」と、ファイナルへの意気込みを語った。
対戦相手で気になる選手としては推薦選手の杉浦勘介(連盟)を挙げた。「当たったことがないので。映像で試合は見られますが、実際に打ってみると(印象と)違うところはあると思うので、楽しみですね」と戦いが待ちきれないといった様子だ。最後に松ヶ瀬は「明日は2連勝して優勝したいと思います。応援よろしくお願いします!」とファンにメッセージを伝え、ファンからは「ガセさんファイト!」「決勝も頑張ってください!」と声援が寄せられた。
Mリーグ2023-24シーズンではまさかの大敗、直後の夏に汚名返上の機会が訪れた。“巨砲”で強敵を打ち払い、Mの舞台における初のタイトルを勝ち取るか。
【第1試合結果】
1着 松ヶ瀬隆弥(EX風林火山・RMU)5万700点/+70.7
2着 鈴木優(U-NEXT Pirates・最高位戦)2万点/+0.0
3着 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部・連盟)1万4900点/▲25.1
4着 小林剛(U-NEXT Pirates・麻将連合)1万4400点/▲45.6
【第2試合結果】
1着 小林剛(U-NEXT Pirates・麻将連合)3万4500点/+54.5
2着 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部・連盟)2万5300点/+5.3
3着 松ヶ瀬隆弥(EX風林火山・RMU)2万2100点/▲17.9
4着 鈴木優(U-NEXT Pirates・最高位戦)1万8100点/▲41.9
【最終結果】
1位 松ヶ瀬隆弥(EX風林火山・RMU)/+52.8
2位 小林剛(U-NEXT Pirates・麻将連合)/+8.9
3位 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部・連盟)/▲19.8
4位 鈴木優(U-NEXT Pirates・最高位戦)/▲41.9
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー36人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者24人、計60人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、予選2ndステージからシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル(ベスト8)、ファイナルを経て優勝者を決める。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)