配牌から見ていた視聴者の中で、この最終形を予想できた人は誰一人いなかったはずだ。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2024」ファイナルが7月28日に開催。第2試合では松ヶ瀬隆弥(EX風林火山・RMU)が激レア役満・清老頭をテンパイ。ライバルの猛攻とめくり合い、視聴者を熱狂の渦に巻き込んだ。
南2局2本場、第1試合で3着の松ヶ瀬は優勝へ向けてトップが必須という状況。ここで松ヶ瀬に入った手は平和・ドラ1が見えるシュンツ手だ。徐々に老頭牌(1、9の牌)が集まり、純チャンと789の三色同順を目指す手格好となった。8巡目、ペン3索のターツに1索が重なると、ここで三色同順を諦め受け入れ目一杯のイーシャンテンに。
様子が変わってきたのは次のツモ九万。これで老頭牌が4組対子となり、ほのかに役満・清老頭が見えてきた。解説の土田浩翔(最高位戦)、実況の日吉辰哉(連盟)はここで初めて「え!?チンロー!?」とざわめくが、視聴者は「無理すぎるやろw」「きたよ?!」「遠すぎるでしょ」とまだ半信半疑だ。ここで松ヶ瀬は出来メンツを壊し、強引に手組を対子形へと寄せていく。11巡目、1筒が暗刻になると日吉は「来てます!いいぞ松ヶ瀬!」とボルテージを高め、さらに九万をポンすると土田は「わっはっは!」ともう大笑いだ。
14巡目、ソウズの混一色へ向かった本田が一万の対子落とし、これを松ヶ瀬がポンしてテンパイ。待ちは1索と9筒だ。親の杉浦勘介(連盟)がここでリーチ、さらに本田もソウズの混一色でリーチをかけ、三つ巴の戦いとなった。視聴者は「テンパった!!!」「一生に一回レベルチンロートー」「こい!」「さあ事件起こるぞ」と次々に期待の声を上げた。
結果は惜しくも1索が小林剛(U-NEXT Pirates・麻将連合)に吸収され、杉浦と本田もアガリを掴めずに流局。松ヶ瀬は悔しそうに頭をかいた。
対子すらない配牌から、清老頭をテンパイした剛腕雀士の力技。視聴者からは「これはやばすぎ」「松ヶ瀬マジで男」「見せてもらったわ」「面白いなぁ麻雀」「とんでもねぇ局だ」と次々に賛辞が寄せられていた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー36人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者24人、計60人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、予選2ndステージからシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル(ベスト8)、ファイナルを経て優勝者を決める。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)