将棋の順位戦A級2回戦・中村太地八段（36）対増田康宏八段（26）戦が8月8日、東京・渋谷区の将棋会館で行われ、今期から最高峰リーグに参戦している増田八段が118手で勝利した。増田八段は開幕から2連勝。次戦の3回戦では名人経験者でタイトル31期の強豪・渡辺明九段（40）と対戦する。
今期からA級に初参戦している増田八段が、リーグ戦開幕2連勝を飾った。王座1期の中村八段との対戦となった2回戦は、角換わりの戦型に。中村八段がじっくりと持ち時間を投入したのに対し、増田八段は研究の範囲内だったかテンポ良く指して終盤戦に向けて時間を温存。夕食休憩時点でその差は1時間30分以上と大きく差が付くこととなった。
伸び伸びと敵陣に攻め込む増田八段に対し、中村八段は駒損をいとわず攻めの手を選択。しかし、この選択からABEMAの「SHOGI AI」は新鋭・増田八段に向かって傾きを見せるようになっていった。このチャンスを活かすべく、増田八段は先手の攻めを誘って反撃。中村八段は局面の複雑化を狙う作戦に出たものの、思うような戦果は上がらない。増田八段が冷静な対応でリードを拡大させ、着実にポイントを稼いでいった。
最後は中村八段の猛攻を振り切り、増田八段が押し切って勝利。自身初となるA級リーグで嬉しい2勝目を手にした。次戦では、現在、王位戦七番勝負で“絶対王者”の藤井聡太名人（竜王、王位、王位、棋王、王将、棋聖、22）に挑戦中の渡辺九段と対戦する。
一方、敗れた中村八段は、1勝1敗に。3回戦では佐々木勇気八段（30）との対戦が予定されている。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
