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【映像】チーム藤井との対戦が決まり笑顔の永瀬九段

 連覇を狙う“常勝軍団”が、また一歩頂点へと近づいた。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2024」本戦トーナメント1回戦・第2試合、チーム永瀬 対 エントリーチームの模様が8月10日に放送された。永瀬拓矢九段(31)率いるチーム永瀬は、エントリートーナメントを自力で勝ち抜けたメンバーで結成されたエントリーチームを相手に盤石の戦いぶりを披露。最終スコア5勝1敗と危なげなく4強入りを決めた。次戦の準決勝では、藤井聡太竜王・名人(王位、王座、棋王、王将、棋聖、21)率いるチーム藤井と激突する。

【映像】チーム藤井との対戦が決まり笑顔の永瀬九段

 より一層緊張感が高まる本戦でも、チーム永瀬の勢いは衰え知らずだった。注目の初戦は、十八世名人資格保持者でタイトル12期のレジェンド・森内俊之九段(53)が出した。エントリーチームの井出隼平五段(33)との対抗形の一戦で見事な美濃崩しを披露。最後は切れ味鋭く寄せ切り、幸先よく1勝目を持ち帰った。

 精神的・戦果ともに中心となったのは、やはりリーダーの永瀬九段だった。後手番で回ってきた偶数局を一手に引き受けると、2度の主将対決で大橋貴洸七段(31)に快勝。決着局となった第6局でも井出五段の四間飛車に対し、“受けの永瀬”という持ち味を発揮し電光石火の寄せで勝利を飾ってみせた。

 チームの勝ち頭でもある増田康宏八段(26)は、第3局を担当。「奨励会三段時代が被っていた」という冨田誠也五段(28)と対戦した。冨田五段の四間飛車に対し、増田八段は冷静に対応。ギリギリの接戦へと展開したものの、最後は増田八段が紙一重の差で指運勝負を制した。

 エントリーチームではリーダーの大橋七段が意地の一勝を飾ったものの、チーム永瀬の4連勝ロケットスタートには届かず。“常勝軍団”チーム永瀬が最終スコア5勝1敗の圧勝で、4強入りを決めた。

 3戦3勝でチーム勝利をけん引した永瀬九段は、「どれも苦しい時間はありましたが、3勝という結果が出て良かった。本戦は一度敗退してしまうとダメですので、まずは勝つことが出来て良かった。チームも団結できている」と手応えを感じている様子。連覇に向けて、大事な本戦初戦突破を喜んだ。

 準決勝では、かつてチーム永瀬のメンバーでもあった藤井竜王・名人が率いるチーム藤井と激突する。全幅の信頼を寄せる研究パートナーとの対戦とあり、永瀬九段は「チーム藤井は最強のチーム。今から頭がいっぱいです」とニッコニコ。「厳しい戦いになると思いますが、チーム藤井と対戦するのは今回が初めてですので、ベストを尽くして頑張りたい」と闘志を燃やしていた。 

◆ABEMAトーナメント2024 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が7回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士11人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全12チームで行われる。予選リーグは3チームずつ4リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】チーム藤井との対戦が決まり笑顔の永瀬九段
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【映像】永瀬拓矢九段が決着局で見せた電光石火の寄せ
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【映像】3段ロケット発射!増田康宏VS冨田誠也五段の迫力応酬
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