「見たことない」「面白い形」香車が横一線に並ぶ“珍形”出現に解説棋士&女流棋士が興味深々/将棋・ABEMAトーナメント2024
【映像】香車が横一線に並ぶ“珍形”

 縦に並ぶことはあっても、横に並ぶのはとにかく珍しい。これが自分と相手の混合となれば、なおさらという“珍形”が誕生した。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2024」本戦トーナメント準決勝・第2試合、チーム豊島 対 チーム稲葉の模様が9月7日に放送された。第5局の終盤、両者の香車が交互に3枚、横に並んで配置されるという非常に珍しい局面が生まれ、ファンも注目することとなった。

【映像】香車が横一線に並ぶ“珍形”

 第5局の対戦者は、チーム豊島が大石直嗣七段(34)、チーム稲葉が上野裕寿四段(21)。大石七段の先手番で始まった一局は相掛かりになり、序盤から上野四段がバランスよく指し回し、じわりとリードしていった。

 手数も80手を過ぎたあたり、大石七段は香車を3筋、4筋、いずれも4段目に打ち込み上野四段の玉頭を強襲する作戦に出た。1筋、9筋などに香車を2枚並べるような「ロケット」は比較的よく見られるが、横に2枚はかなり珍しい。しかも自ではなく敵陣に攻め込む4段目というのもレアなものだ。ところが90手目、上野四段が5四の地点に香車を打ち込んだことで、ついに3枚並ぶことになった。

 この珍形には、聞き手の塚田恵梨花女流二段(26)が「すごい。香車が並んでいますね。あまり見たことがない…」と気づくと、解説の村中秀史七段も「おもしろい形ですね」と同調していた。またファンからも「こんなに香車が並ぶのは珍しい」「香車広場」という声が見られていた。

◆ABEMAトーナメント2024 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が7回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士11人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全12チームで行われる。予選リーグは3チームずつ4リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

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