チームにとってはピンチの局面だったが、リーダーの意外な表情にファンの視線はくぎ付け状態となった。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2024」本戦トーナメント準決勝・第2試合、チーム豊島 対 チーム稲葉の模様が9月7日に放送された。第3局では、チーム豊島の糸谷哲郎八段(35)が上野裕寿四段(21)と対戦。窮地に立たされた終盤では、豊島将之九段(34)が「ああ~!」と悲鳴上げ、普段は見ることのない素顔にファンは興味深々の様子だった。
チーム稲葉の藤本渚五段(19)に連敗を喫し、苦しい立ち上がりとなったチーム豊島。何とか流れを変えるべく立ち上がったのが、糸谷八段だった。上野四段との一戦は、矢倉VS雁木の出だしに。早々に激戦へともつれ込み、糸谷八段の攻めを冷静に受け止めた上野四段が優勢のまま中盤、終盤へと突入していった。絶対に負けられない一戦とあり、糸谷八段は猛攻。一時は形勢を押し戻す場面もあった。
しかし、冷静な立ち回りを見せ快調に指し進める上野四段は、飛車2枚、角2枚の大駒をすべてコンプリート。強い戦力の駒を手中に収め、勝利へと邁進していた。ABEMAの「SHOGI AI」は上野四段の勝率99%を表示。糸谷八段にとっては絶対絶命の大ピンチとあり、チーム豊島の控室では豊島九段が「押さえ通れば2九香ある!ああ~!」と悲鳴を上げていた。
豊島九段と言えばいつも冷静沈着なキャラクターとして知られているが、仲間のピンチに発した意外な声に、視聴者からは「悲鳴が」「とよぴが鳴いた」「豊島先生ーー笑」「ソプラノとよぴー」「高音のとよぴ」「楽しそうw」「マサ叫ぶ」「豊島のああ~w」「みんな楽しそうにみてる」「マサ絶叫」「Pの声もw」「とよぴがさけんだ」「今回はトヨピ面白い」と多くの反響が寄せられていた。
しかし、こうなっては怪力の糸谷八段とあっても逆転は困難。上野四段に惜しみなく大駒を投入された結果、投了を告げることとなった。
◆ABEMAトーナメント2024 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が7回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士11人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全12チームで行われる。予選リーグは3チームずつ4リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)