KONAMI麻雀格闘倶楽部の“魔王”こと佐々木寿人(連盟)はチームの結束が深まっていることを実感している。「タキヒサコンビ」の相棒である滝沢和典(連盟)をはじめ、高宮まり・伊達朱里紗(いずれも連盟)とのチームは4年目を迎えた。「軽口も叩けるような非常に良い雰囲気」と後輩からのツッコミも大歓迎。今期はそんな頼もしい仲間と集まる時間を増やし、研鑽を積んでいく。全てはプロ麻雀リーグ「Mリーグ」で初の優勝シャーレを掲げるために。
【映像】ド迫力!佐々木寿人のメンホンリーチ→アガリの圧巻シーン
―昨期は成績を踏まえ、どんなシーズンだったか。
佐々木寿人(以下、佐々木) 何も成し遂げられなかった、一番悪いと言ってもいいシーズンでした。
―乗り切れなかった要因は。
佐々木 1回アガリ逃しがあって、そこから調子を落としてしまいました。麻雀は生き物みたいなところがあって、周りの動きが変わってきたところを捕まえられなかったです。無難な道を行き過ぎたかな、という感じもありますね。ポイントをもっと伸ばそうとすれば良かったのですが。過去一番に良いスタートで、伊達も良かったですからね。このまま一気に行けそうだと思ったのですが、守りに入ってしまった。
―昨年はチーム数も変わり、選手も増えたがそのあたりは。
佐々木 試合が週1回になることがあるのは、これまでと違うところですよね。週1回と2回では全然違う。休みの時間が長い。実戦がなかなかできないというところで、チームは4人いますから自分の出番も回ってこない。でもみんな同じ条件でやっていますから、仕方がないですね。
―滝沢選手の様子はどう見えていたか。
佐々木 読みはしっかりしていたと思いますが、数字が出なかったというのは勝負弱かったというだけ。勝負の土俵にしっかり立てたら大丈夫だと思うので、そんなに心配はしていなかったですね。
―伊達選手の活躍はどのように見ているか。
佐々木 数字が伸ばせる選手というのは、勝負どころでしっかり勝てる。繰り返すようですけど、負けてしまう選手は勝負どころで勝てていないということです。僕なんかもそういうことがありました。そこの部分を磨いていきたいですね。かといってどうやって勝てるかというのはまた難しいところですが。こうやったら絶対勝てるということはない。そんな中で、伊達の試合はチームメイトから見てもすごく安心感がある。勝負強さが数字に表れていますよね。
―バイオリズムや調子が良いということか。
佐々木 麻雀は勝てる時に勝つ、それしかない。必勝法はないので、その波を掴むのが上手い選手なのでしょうね。自信もあると思います。
―高宮選手は調子が良いシーズンと悪いシーズンを行ったり来たりしている。
佐々木 ただ、芯がしっかりしてきていると思います。初年度や2年目は結構フラフラしたことが多かった。ここ1、2年で自分に自信を持ってやっていると思う。そこに関しては成長していると思います。
―チームとしては何としてもまたファイナルシリーズを経て悲願の初優勝が目標だと思うが、チームで練習はどのようにしているか。
佐々木 麻雀を打つだけではなく動画を振り返って、局面を見直そうということをしています。なかなか4人で集まって練習するというのがシーズン中にはないのですが、今年はもっとそれをやっていこうと思っています。方針をしっかりさせなくては、というところがある。4人がバラバラだと困ってしまうので、こういう時はどうするかというのは一致させておきたい。
―戦い方は個人でそれぞれ好きにやるというチームと、ある程度方針を決めておくチームがあるが、後者の方が良いと思っているということか。
佐々木 そうですね、チームとして戦い方を決めておく方が良いと思います。なんといっても格闘倶楽部(ファイトクラブ)というくらいですから。
―個人としての目標は。
佐々木 ラス回避率についてはこだわらなくていいかなと。そんなことよりも数字を伸ばすことのほうが大事なので。できれば+500ポイントですね。昨年は序盤こそ良かったのですが失速してしまった。
―改めて、チームの方針を決めるということは「こういう時はこうしよう」とあらかじめ決めておくということか。
佐々木 レギュラーシーズンは無難な選択をしがち。僕なんかもそうですが、勝てる時にしか勝てないので、数字を残すために戦っていこうというようにした方が良いと思う。その上で話し合いですね。3人と話し合って固めていけたらと思っています。
―今年もチームの標語は「トップラスはプラス」なのか。
佐々木 それが一番わかりやすいと思います。ただ実際打っている時は、ラスを取りたくて打っているわけではもちろんない(笑)。安定した成績で終われればいいかなと思っていますが、ラスを取っても大きなトップを取ればプラス。そのあたりを訴えていきたいですね。
―ダジャレ好きと佐々木選手は知られているが、今回セガサミーフェニックスに同じくダジャレが好きな竹内元太選手が加入した。
佐々木 ダジャレの面で勝ち負けはつけにくいと思いますが、そういう面でも注目してもらえるならうれしいですね(笑)。
―控室では高宮選手が「佐々木さんが泣くわけないじゃないですか」と言い切るなど、ほんわかしたやりとりが繰り広げられている。チーム内の関係性に変化はあるか。
佐々木 仲は良いと思います。伊達も4年目でどんどん慣れてきています。軽口も叩けるような非常に良い雰囲気が出来ていると思います。誰だってギスギスはしたくないですしね(笑)。
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)