将棋の西山朋佳女流三冠(白玲、女王、女流王将、29)が挑む棋士編入試験が、9月10日に開幕。現在、第1局の試験官を務める高橋佑二郎四段(25)と対局を行っている。ABEMAの中継には、編入試験を経て棋士になった小山怜央四段(31)が出演。経験者として「第1局の準備が一番大変だった」と試験当時の心境を振り返った。
将棋界内外から大きな注目を集めている西山女流三冠の編入試験挑戦。五番勝負のうち3勝すれば「合格」となり、史上初の「女性の棋士」が誕生する。
棋士編入試験は2005年に特例として実施され、瀬川晶司六段(54)が合格。翌2006年に制度化された。本試験の過去の受験者は4人で、合格者は今泉健司五段(51)と折田翔吾五段(34)、小山四段。2022年には福間香奈女流五冠(32)が女性として初めてが挑戦したが、0勝3敗で不合格となった。
小山四段は、2022年9月に受験資格を獲得。同年11月から第1局に臨んだ。経験者として当時を振り返った小山四段は、「第1局の準備が一番大変だった」と回顧。「ひたすら第1局の準備をやっていたが、直前に不備が発覚したり…。コロナ禍だったこともあり、とにかく体調を整えることも考えていた。本当にいろんな問題があった」と苦労を語った。
当時の初戦の相手は、高勝率を誇っていた徳田拳士四段。「結果はもちろんですが、内容が悪いとそのまま引きずってしまいそうだなというのがあって、とにかく第1局が一番大事かなと思っていた」。徳田戦を制し、無事に“難所”を乗り越えた小山四段は、第2局でも勝利。第3局では黒星を喫したものの、第4局を制し3勝1敗で見事「合格」を決めた。
西山女流三冠はこの難関を突破し、歴史の扉を開けることができるのか。目の離せない戦いが続くことになりそうだ。
(ABEMA/将棋チャンネルより)