将棋の西山朋佳女流三冠(白玲、女王、女流王将、29)が挑む棋士編入試験が、9月10日に開幕。現在、第1局の試験官を務める高橋佑二郎四段(25)と対局を行っている。ABEMAの中継には、西山女流三冠と女流タイトル戦で対戦した経験を持つ伊藤沙恵女流四段(30)が出演。数々の対戦で経験した西山将棋の強さを語った。
西山女流三冠と伊藤女流四段は、これまでに2021年の第14期マイナビ女子オープン、2023年の第49期女流名人戦のタイトル戦を含む32局で対戦。伊藤女流四段にとっては6勝16敗と、現時点では負け越しを許している。
中継に出演した伊藤女流四段は、「だてに痛い目に遭っていないので(笑)」とした上で、西山将棋を分析。「西山さんと言えば攻めの印象がかなり強いという方がいらっしゃると思いますが、自玉を見えなくする技術が高いんです」と語った。
さらに、「棋譜中継を見ていても、西山さんは本当に逆転勝ちが多いんです。『え、これ勝つ人いるんだ…』みたいな将棋も勝っていますよね」とコメント。対戦相手の立場で盤を挟んだ印象としては、「自分の辞書にない手を1、2分の考慮で指してこられるんです。時間がないと一瞬意味がわからなくて、状況把握するのにまず時間が必要で、そこから正しい手を見つけるのにまた時間が必要で、時間を削られてしまうんです」と相対する苦労も口にしていた。
数々の対戦を経た伊藤女流四段の証言に、解説を務めた戸辺誠七段(38)も興味深々。「玉の生命力が強いんですね。そのひとつのカギが玉を見えなくする技術なんですね」とコメントすると、視聴者からも「女流界の証言者」「西山さんもさえさんもかっこいい」「受けも上手いんか西山さん」「貴重な証言」と多くの声が寄せられていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)