<大相撲九月場所>◇九日目◇16日◇東京・両国国技館
三段目の取組で小兵力士が衝撃の決まり手による劇的決着で白星を挙げた。館内が大きくどよめくと「なんやねん」「どういう技?」「宇良みたいな」「ヤバいの出た」など驚きと困惑の声が続出した。
三段目三十三枚目・朝氣龍(高砂)が三段目二十七枚目・桑江(二子山)を下して今場所3勝目を挙げた。発生確率0.01%の珍手によるド派手な決着に館内が騒然となった。
立ち合い、左に回り込むように桑江の右腕を抱えこんだ朝氣龍はそのまま投げを打つも、決まらず。土俵中央で頭をつけると、互いに探り合いの攻防が繰り広げられた。
するとここで、朝氣龍が動く。抱え込んでいる桑江の右腕をさらに深く手繰り寄せると、自身は空間が大きくなった桑江の右脇に頭をすっぽり。会場が勝負の行方を見守る中、朝氣龍は自らの身体を鋭く回転させ、自重を預けるようにして桑江をうつ伏せに土俵上に這わせた。
一瞬の出来事に館内はどよめき、大きな拍手が起こった。「なんやねん」「ヤバいの出た」「どういう技?」「これはスゴイ」などの声が殺到する中、しばらく決まり手が公表されず。のちに、“伝え反り”であることが日本相撲協会の公式HPで発表された。
伝え反りとは、同HPによると発生割合0.01%の珍手で「相手の脇の下をくぐり抜けながら自分の体を後ろに反らせて、相手を倒して勝つ」との説明。幕内の宇良も得意としていることから「宇良みたいな」といった声も聞かれた。なお敗れた桑江は3敗目(2勝)を喫した。(ABEMA/大相撲チャンネル)