トッププロは牌で語り合う。流れるような共同作業にファンは酔いしれた。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」10月4日の第2試合。終盤にトップ目の赤坂ドリブンズ・渡辺太(最高位戦)が2着目のU-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)の仕掛けに見事なアシストを決め、下位者の親番を流した。
南2局1本場、親は3着目のKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)。打点力、突破力はリーグ随一の強者だけに、目下上位にいる渡辺と小林はこの親を長引かせたくないという共通の意思を持っていた。小林がまずカン八万をチーすると、この動きを見た渡辺が即座にアシストへ回る。対子の8索をまず下ろすと、実況の小林未沙と解説の忍田幸夫(麻将連合)は「お!?」と声を合わせこれに反応。小林未沙は「小林に上がって欲しいんじゃないですか?寿人の連荘が怖いから、789の三色(同順)の小林に安くアガって欲しいんだ!」とその意図を拾った。ドラの西はすでに渡辺自身が捨てており、ライバルも合わせて切っていることから、小林が安いのは明白だ。
渡辺がペン7筒を選ぶと、これを小林はチー。忍田は「天才ですね!」と絶賛だ。視聴者も「会話してるー!」「これはプロの技」「お手伝いしますよと」「ふとしやるなああああ!」と大興奮。小林未沙は「さぁ取引が始まりましたよ」と盛り上げる。
さらにペン7索を切り小林がチー。急所を立て続けに食わせてもらった小林は、ペン3筒でテンパイした。EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)がこれに放銃し、協力プレーが目的を遂げた。ファンは「天才すぎるわガチでw」「かっこよすぎww」「かんぺきやw」と大騒ぎ。忍田は「これは…やってられないですよね他の2人は」と脱帽。放送席の二人はその後も「初めての共同作業ですね」「ケーキ入刀ですか?」とトッププロの美技にユーモアを交え、賛辞を送った。
試合後のインタビューで渡辺は「安いのがかなり濃厚になったのでやりやすかった」と微笑み交じりでこのシーンを説明していた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)