アメリカ大統領選の最新の支持率(10月9日時点、ニューヨーク・タイムズ調査)では、ハリス氏が49%、トランプ氏が46%と接戦が続いている。
 歴史的にも珍しいこのデッドヒートについて、アメリカ現代政治外交が専門の前嶋和弘教授は「現在の差は“誤差”の範疇。269対269の同点になり、大統領が決まらないかもしれない」と指摘する。
「通常は11月に大統領戦があり、12月に選挙人投票、そして1月に議会で確定するが、今回はこの流れにならないかもしれない。大統領選挙人は538人であり、270人を超えると過半数となるが、269対269になる可能性がある。そうすると決まりようがない。さらに言うと、いくつかの選挙区で『不正がある』という話が発覚するかもしれない。同点の場合は来年の1月に下院が決めることになるが、結局は下院の中では難しく、“各州1票”のような投票を行うことになる可能性もある。もしそんなことになれば、制度がぐちゃぐちゃになる。19世紀にあった話で最近は全くなかったが、今みんなが議論しだしている」