“しんみりしてしまった時間を返せ!”と誰もがツッコミを入れずにはいられなかった。孫悟飯(CV:野沢雅子)が魔人ブウ(CV:塩屋浩三)に圧倒されピンチに陥ると、再び迫る全宇宙のピンチに老界王神(CV:田中亮一)は悟空(CV:野沢雅子)に自らの命を与えることに。老界王神は別れを告げると同時に倒れ、悟空の頭上の輪が消えた……。しかし次の瞬間、予想外のギャグ展開に悟空も驚いてしまうシーンがあった。
【映像】大界王神の“命”で悟空が生き返る感動の瞬間(8分52秒ごろ~)
潜在能力を限界以上に引き出してもらいパワーアップした悟飯はブウを圧倒したが、あとわずかのところで逃げられてしまった。再び悟飯たちの前に現れたブウは、悟飯ではなくゴテンクスとの戦いを希望した。挑発にのった悟天とトランクス(CV:草尾毅)はピッコロ(CV:古川登志夫)の忠告も聞かず合体しゴテンクスになると、まんまと吸収されてしまった。
戦況は一気に逆転し、悟飯が追い詰められる。界王神界でこの状況を見ていた老界王神は悟空に自分の命を与え、悟飯を加勢に行くことを提案した。まさかの提案にキビト(CV:青森伸)は「いけません!」と必死で止めようとし、魔人ブウ復活を食い止められなかった界王神(CV:三ツ矢雄二)も「私の命を……」と自分の命を差し出す覚悟を見せた。
しかし、老界王神は「無理せんでいい。お前はまだ若い。ワシはどうせあと千年くらいしか生きられんじゃろうから」と自分の命を差し出す決意を変えようとしない。悟空も「じ……じいちゃん」とこみ上げるものがあったようだった。
老界王神が準備にとりかかると、悟空ら一同はうつむき気味でどこか寂しそうな表情を見せる。「ではさらばじゃ」と老界王神は笑顔で別れの言葉を告げると、目をつぶりその場に崩れるように倒れた。感動的なBGMに思わず涙腺が緩んでしまったという人も多いだろう。
自分の使命を果たし、横たわる老界王神の表情は安らかに眠っているようにも見えた。輪っかが消え、生き返った悟空は「すまねぇ……この命、ぜってえムダにはしねえぞ!」と決意を新たにする。次の瞬間、老界王神が頭に輪っかをつけてムクッと起き上がると「よし!早く行け!」と悟空を急かした。予想だにしなかった展開にさすがの悟空も「いいい……!?」とただただ驚くしかなかったようだ。
アニメ「ドラゴンボール改」は、1989年から1996年まで放送されたアニメ「ドラゴンボールZ」のデジタルリマスター再編集版。サイヤ人編~人造人間・セル編までの第1期が2009年4月から2011年3月にかけて放送され、魔人ブウ編の第2期が2014年4月から2015年6月に放送された。原作は「週刊少年ジャンプ」(集英社)で1984年から1995年まで約11年間連載された鳥山明氏による大ヒット漫画で、シリーズ累計発行部数は全世界で2億6000万部を超える。「Z」「GT」「超」など数々のアニメシリーズが制作されたほか、20作を超える劇場版も公開。数多くのゲームシリーズにもなっている。40周年を迎えた2024年、故・鳥山明氏が原作・ストーリー・キャラクターデザインを手掛けた完全新作アニメシリーズ「ドラゴンボールDAIMA」が10月11日よりスタートしている。
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