【MLB】メッツ 12-6 ドジャース(10月18日・日本時間19日/ニューヨーク)
大暴投に対して、監督が今にも怒号を飛ばしそうなほど怒り心頭だった。
ドジャースの大谷翔平投手が「1番・DH」でメッツとのリーグチャンピオンシップシリーズ第5戦に先発出場すると、2回の第2打席は、初球にワイルドピッチで三塁走者が生還。ファンは「大谷くんの威圧感すごっ」と大谷目線で盛り上がったものの、失点を許した監督はそれどころではない様子。口を一文字に結んで、怒り狂う感情をかろうじて抑え込んでいるようだった。
注目の場面は、ドジャースが0-3と3点ビハインドで迎えた2回表、2死一、三塁のことだ。大谷が打席に立った時点で、もはや勝敗は決していたのかもしれない。遡ること1日、17日(日本時間18日)の第4戦は、大谷が四球で歩いた直後、ベッツが全て安打かホームランを放つなど、相手にとってドジャースの不動の1・2番コンビは脅威でしかない。大谷を歩かせればベッツがいる、得点圏にランナーがいる大谷と勝負すればたちまち失点する……もはや八方塞がりのピッチャーにとって、目の前の大谷に対してとてつもない威圧感を覚えていることは容易に想像がつくシーンだ。
メッツの先発デービッド・ピーターソンは、初回に大谷、ベッツに連続ヒットを許していたこともあり、余計に力んでしまったのだろうか。大谷に投じた初球、93.5マイル(150.4キロ)のシンカーはホームベース手前でバウンドする大暴投となり、これで三塁走者が生還。大谷はバットを振ることなくチームに"1点"を呼び込んでみせた。
これに業を煮やしたのがメッツの指揮官、カルロス・メンドーサ監督だ。失点直後に中継映像に映ったその顔は口を一文字に結び、眼光は鋭くピーターソンを見つめているようにも見える。口を開けば怒号を浴びせてしまいそうで我慢しているのか、「初球から何やってんだ!」と言わんばかりの怒り心頭の表情を浮かべていた。
直後、今度はピーターソンの顔が映し出されると、その表情は心ここに在らずといった"やっちまった顔"そのもの。この後の大谷との対決をどうしようかと不安な様子が感じるようだった。実際、大谷に対しては3球続けてボールでカウント3-0と逃げ腰となり、その後、フルカウントから四球を与えてしまった。続くベッツをファーストファールフライに打ち取って最小失点で大ピンチを切り抜けたものの、生きた心地がしない登板だったかもしれない。
ファンもこの大谷との対決を目の当たりにして「ビビる相手のピッチャー」「威圧感に思わずワイルドピッチ」「大谷くんの威圧感すごっ」「メッツ投手大変や」「もはや絶望感すら与えている」と、相手投手に同情すら覚えていた。
メッツはこの試合を12-6と大勝して対戦成績を2勝3敗と望みをつないだ。しかし、ピーターソンは4回にも2死からパヘスにホームランを打たれ、大谷にヒットを許し、続くベッツとテオスカー・ヘルナンデスに四球を与え満塁のピンチを招いたところで降板。打者21人に被安打6、与四球4と、2失点の数字以上に肝を冷やすほろ苦い登板となった。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)
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