表情はクールでも、打点は高く。医師と雀士、二足の草鞋を履く赤坂ドリブンズの渡辺太(最高位戦)が、プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」10月22日の第2試合に登板。トップ目を親被りさせる跳満などで、今期3勝目を飾った。
第1試合、チームメイトの園田賢(最高位戦)は善戦虚しく3着だったものの、その時点でチームは3位と好位置。渡辺もここまで5戦2勝で4着なしと好調だ。当試合は起家からKONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)、EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)、渡辺、KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)の並びでスタート。東1局では、親の高宮が満貫・1万2000点をアガった。渡辺は、東1局1本場で6巡目にリーチ。これを一発で引き寄せてリーチ・一発・ツモ・平和の5200点(+300点)を獲得すると、東2局ではリーチ・ツモ・平和・ドラの5200点(供託1000点)を加点した。
南1局1本場では、手牌の4・5・5・6索からカン5索でチーをするなど、独自の戦法で2000点を獲得。わずかに高宮を抜いてトップ目に立ったものの、南2局では追っかけリーチを松ヶ瀬の一発ツモによる親跳満・1万8000点(供託2000点)で一蹴された。これでトップ目は持ち点3万9600点の松ヶ瀬。渡辺は持ち点2万7000点の3着目に沈んだが、ここで表情一つ変えずに大技を繰り出すのだから、さすが“ネット麻雀界の神”として先輩Mリーガーたちにも一目置かれる雀士である。
リードを広げるべく積極的に鳴きを重ねる松ヶ瀬に対して、冷静に打ち進めた渡辺は終盤、タンヤオ・三色同順・赤2が確定するカン6索待ちでヤミテン。「ツモれば跳満!」「(アガリ牌は)3山よ!」などと放送席が盛り上がる中、渡辺は次巡に6索を手繰り寄せ、跳満・1万2000点(+300点)を成就させた。「トップ目の松ヶ瀬に6000点を被らせた!」「めちゃめちゃクールに跳満をツモ!」。これでトップ目に返り咲いた渡辺。南3局では跳満・1万2000点を獲得した高宮に2000点差まで迫られるも、南4局ではタンヤオのみの1000点で逃げ切った。
「要所で手が入って、リーチ手が実ったので、それが大きかったなと思います」。10月4日以来の3勝目。チームも2位に浮上した。「ここまで結構、苦しい半荘も3着で耐えることができていて。トップもラッキーなトップが多いんですけど、それを取りこぼさない感じでできているので、この調子でチーム一同、頑張っていきたいと思います」。試合後のインタビューではにかんだ異色の2年目Mリーガーが、チームをさらなる上位へと押し上げる。
【第2試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・渡辺太(最高位戦)4万300点/+60.3
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)3万7300点/+17.3
3着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)1万9500点/▲20.5
4着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)2900点/▲57.1
【10月22日時点での成績】
1位 セガサミーフェニックス +258.9(18/96)
2位 赤坂ドリブンズ +201.0(20/96)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +166.5(20/96)
4位 KADOKAWAサクラナイツ +21.2(20/96)
5位 U-NEXT Pirates ▲50.9(18/96)
6位 TEAM雷電 ▲52.3(20/96)
7位 BEAST X ▲139.3(20/96)
8位 EX風林火山 ▲176.7(20/96)
9位 渋谷ABEMAS ▲248.4(20/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)