11月に開催される「ラリー・ジャパン」を前にした世界ラリー選手権(WRC)最後の欧州ラウンドにおいて、ドライバーズランキングトップを走るヒョンデのティエリー・ヌービルが立て続けにスピン。立て直しに苦労する姿に反響が集まった。
日本時間19日に行われた「セントラル・ヨーロピアン・ラリー」の競技3日目・デイ3。午前中から霧や小雨が見られ、路面も滑りやすい状態で、草原地帯を走り抜けるSS(スペシャル・ステージ)11は、芝に入ってしまえばさらに滑るため、コースオフが命取りとなる。
しかし、ここでトヨタの勝田貴元がコースオフして大きくタイムを失うと、デイ2終了時点で総合1位に立っていた名手ヌービルも、つられるように2度のコースオフ。まずは、すこし勾配のついた左コーナーで右リアが流れてしまうと、そのまま耐えきれずにスピン。
ヌービルはなんとか体勢を立て直してコース復帰したものの、今度は別の左コーナーで曲がりきれずにコースをオーバーしてしまう。芝生の上をゆっくり走行してコース復帰を試みるも、芝生と道路の間の段差にボディを引っ掛けてしまい、さらにタイムを失ってしまった。繊細なブレーキタッチが得意で「ターマック(舗装路)マイスター」と呼ばれるヌービルだが、トリッキーなコンディションに悩まされた。
一連のシーンを見た視聴者からは、「濡れた芝ってこんな止まらんのね」「リアルマリオカートのショートカット」「こんなとまらないの??」「みんなミラーもげてる」「みんなコマ状態だな」「めちゃくちゃハマってる」「妖精さんはよ」「崖でなくてよかったな」など、コメントが殺到した。
2度のコースオフで肝を冷やしたとはいえ、最後まで辛抱強くドライブし続け全ステージ完走を果たしたヌービルは、20日の最終日を終え「セントラル・ヨーロピアン・ラリー」で総合3位を獲得。ドライバーズランキングは以前首位のまま。このまま自身初のドライバーズチャンピオンをかけて、今季最終戦「ラリー・ジャパン」に望む。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)