投開票を間近に控えた10月23日、自民党の裏金事件で非公認となった候補が代表を務める支部に、政党交付金2000万円が振り込まれたと、赤旗が報じた。編集部は、森山裕幹事長から支部の会計責任者宛に送付した振込通知書を独自入手。非公認候補が代表の支部に確認すると、2000万円の振り込みを認めたという。

 森山氏は「党の勢力拡大のために配布したもので、候補者に支給したものではない」とコメント。裏金事件で非公認となった萩生田光一元政調会長は動画で、「今回の選挙費用には使用していない。突然このような資金を振り込まれても、正直ありがた迷惑な話だ」と発言した。

 このスクープは、ある小さな“気づき”が発端だったという。「自民党が選挙の時期に、政党助成金から公認料や活動費を出している。それは誰もが知っているが、『当然だよね』で終わるのか、『非公認の人はどうしているのか』と問題意識を持つかだ」と、山本氏は語る。

 とある共産党候補が、裏金問題で非公認となった候補者のポスターに「自民党支部長」と書かれていると、Xに投稿した。この投稿から取材を重ねた結果、非公認候補者11人のうち、8人が自民党支部長のまま、2000万円が振り込まれていた事実が確認された。

 しかし赤旗スクープの一方で、共産党は公示前の10議席から、8議席へと減らす結果となった。「世論を動かせたが、共産党は票を取れなかった。それはなぜかをよく考えないといけない。選挙の開票直後から赤旗の購読者が増えている。中には『裏金を暴いて2000万円もスクープしたのに、共産党が伸びていないから申し訳ない』と言ってくれる人もいて、すごく励みになっている」(山本氏)。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

【映像】岸田退陣・自民大敗に追い込んだ“赤旗砲”2000万円問題スクープの舞台裏
【映像】岸田退陣・自民大敗に追い込んだ“赤旗砲”2000万円問題スクープの舞台裏
【映像】与党過半数割れも“石破おろし”が盛り上がらない2つの事情
【映像】与党過半数割れも“石破おろし”が盛り上がらない2つの事情
【映像】103万円の壁 同級生が語る大躍進の国民民主党代表・玉木雄一郎のルーツ
【映像】103万円の壁 同級生が語る大躍進の国民民主党代表・玉木雄一郎のルーツ
共産党で相次ぐ除名・除籍、中で今何が? 当事者に聞く

■Pick Up
「ABEMA NEWSチャンネル」がアジアで評価された理由
ネットニュース界で話題「ABEMA NEWSチャンネル」番組制作の裏側