このままズルズルと沈むわけにはいかなかった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」11月11日の第2試合はKADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)がトップを獲得。第1試合に登板した内川幸太郎(連盟)と“ダブルリバー”の登板で、下位に沈むチームに再び勢いを与えた。
内川はほぼ4着が確定という苦境から、終盤に価値あるアガリを掴み3着。マイナス3ケタとなっていたチームの劣勢が、これで変わるかもしれないという期待をファンに抱かせていた。当試合は起家からBEAST X・中田花奈(連盟)、TEAM雷電・本田朋広(連盟)、渋川、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)の並びでスタート。
チャンスはいきなり訪れた。渋川は7巡目、678の三色同順が確定したテンパイ。發が暗刻にドラ6筒も1枚ある満貫だ。リーチをかけても跳満にはなりにくく、また待ちもドラそばのカンチャンという愚形のため慎重にダマテン。じっとライバルからこぼれるのを待った。4筒を引いてリャンメンならリーチ…そんな腹積もりでいたこのチャンス手、本田から7筒が打たれてダマテンのままロンだ。發・三色同順・ドラの8000点が決まり大きく先制に成功した。
その後の渋川、守る時間が長く、思うように二の矢が放てない。ただその時間帯、渋川は好守備でファンを沸かせる一幕もあった。東4局、平和・一盃口のイーシャンテンから高宮へのロン牌3索を“ビタ止め”。見事に放銃を回避する、ファインプレーを披露した。南2局3本場は本田の親を流す2700点(+900点)でリード拡大、オーラスは中田が3着から2着に浮上するアガリでゲームセットとなった。渋川は個人2勝目、マイナスだった個人成績はプラスに転じた。
苦しいところで踏みとどまったトップ。勝利者インタビューで渋川は「ずっと4、3(着)と来ていた。内川さん(が登板した第1試合)は誰もが大きな4着を覚悟して諦めていたら、最後アガって3着。僕はその波に乗るだけ。自然に打っていけばトップが取れるのではないかと思って、前向きな気持ちで行きました」とこの日の“ダブルリバー”でプラスとなった結果を喜んだ。
「『今日は渋川・内川のダブルリバーに懸かっている』と言われていて、内川さんが見事な3着を取って、僕も続かなきゃと思ったところでトップが取れた。この後サクラナイツはまだまだ復活していきます!」とインタビューを締めた渋川。ファンからは「ナイスダブルリバー!」「しぶー!しぶー!ひゅー!!!」「ダブルリバーありがとう!頼む!」と熱烈なエールが寄せられていた。
【第2試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)3万5200点/+55.2
2着 BEAST X・中田花奈(連盟)2万5800点/+5.8
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)2万5000点/▲15.0
4着 TEAM雷電・本田朋広(連盟)1万4000点/▲46.0
【11月11日終了時点での成績】
1位 セガサミーフェニックス +404.7(28/96)
2位 赤坂ドリブンズ +264.6(28/96)
3位 U-NEXT Pirates +219.4(28/96)
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +141.8(30/96)
5位 TEAM雷電 +1.0(32/96)
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲89.8(30/96)
7位 渋谷ABEMAS ▲285.2(28/96)
8位 EX風林火山 ▲292.6(30/96)
9位 BEAST X ▲383.9(30/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)