この特別な対局はひとつのXへの投稿がきっかけとなり実現したーー。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」11月15日の第2試合は全員が協会所属という“協会ダービー”が行われたが、これはU-NEXT Pirates・仲林圭(協会)の呼び掛けが起点となっている。
というのも仲林は、同日の午後2時7分、自身のXにて「勝手に発表しますが、二戦目は仲林行きますよ!」と予告した上で「実は本日が今期唯一の協会卓が実現できる日!仲林の宣戦布告に協会員をぶつけに来るの期待してますぜ」と呼び掛けていた。
当試合は起家からセガサミーフェニックス・浅井堂岐(協会)、仲林、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)の並びとなった。KADOKAWAサクラナイツの控え室には渋川難波(協会)の姿もあった。
この真意について、会場にいた仲林に聞くと、「折角なら1度はやってみたかった」とシンプルな言葉で明かした上で、「協会って一時期(Mリーグに)松しかいなかったところから5人まで増えて、まさかこんなに増えるかってところまで来たので」と心の内も語った。
セガサミーフェニックスは醍醐大(最高位戦)が出場予定だったそうだが、仲林の思いを受け、浅井が出場することになったようだ。ABEMASは元から松本が出場予定だったそうで、「(協会対決のアイデアは)結構盛り上がっている人も多かったので、良いことかなと思う」とポジティブな意見も伝えていた。
KADOKAWAサクラナイツの堀は仲林の呼び掛けを把握していなかったそうだが、1試合目に1着だったことで連投権を使い、卓に座ることとなった。そんな中で、渋川は「協会ファンは盛り上がっていた」とSNSの反応も確認していた。
そうした他チームの協力もあって実現した協会ダービー。仲林は「96試合ある中でも特別な対局があれば良いんじゃないかな」と話しつつ、「勝って雀王たる姿を見せたいと思います」と意気込んでいた。そして有言実行ーー。仲林は「7万3000点/+93.0」を獲得し、特大トップを飾った。
仲林は所属する協会への思いが強いのはもちろん、アクションを起こすことで、Mリーグを盛り上げたいという気持ちがあったことだろう。選手の待機スペースでは同じ釜の飯を食った4人の敵であり仲間が、思い出話に花を咲かせる場面もあった。
こうして実現した協会ダービーに、ネットには「実現してうれしかったな〜」「最初に呼びかけた仲林さんもそれに乗った各チームも最高すぎるな……」「Mリーグの協会卓熱かった」「泣けるやん」「涙でる」などの声が上がっている。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)