厚生労働省の研究会は12日、「14日以上の連続勤務NG」とする報告書の骨子案を示した。現在の労働基準法では、週1日以上の休日を原則としているが、それが難しければ例外的に「4週間で4日以上の休日」の確保を義務づけている。しかし、この制度では、4日まとめて休むと最長48日間の連続勤務ができてしまう。
骨子案に歓迎の声がある一方で、ネットには「そもそも今の日本人は、そんなに働いているの?」といった疑問の声も。日本は世界有数の祝日が多い国なのだ。日本人は働いているのか、休み方が下手なのか。『ABEMA Prime』で考えた。
■働きたい人が働けない? 「使い分けと多様化を」
まずハヤカワ五味氏は「社員に何かあった時、責任を取るのは会社であり、トラブルは起こしたくない」と雇用主側の立場を指摘。「『14日で1日休み』とルールが決まり、必要な頭数がわかれば『もう1人増やそう』という話になる。企業視点では合理的だ」と述べる。
WEBクリエーターのシモダテツヤ氏は、「広告系の仕事は納期が短く、規模が大きければ1カ月ぶっ続けの仕事もある」という経験から、「次から次へと仕事が入ってきて、いつ区切るんだとなる。“働きたい。稼ぎたい”とは別に、人間の肉体として2週間に1回休みの“ピン”を打つのは良いのでは」と話した。
一方、17年の専業主婦を経て65歳で起業した薄井シンシア氏は、「現在の“週5日・1日8時間”は、ヘンリー・フォードが車会社を作り、機械を回すために決めたシフトだ。これは拘束時間であって、生産性や実績で計算されたものではない。未だに週40時間で計算するのかと、働き方の専門家は小さいところを見ている」と不満を漏らす。
人事コンサルタント会社「セレブレイン」代表の高城幸司氏は、まさしく“専門家”の立場から「時間で働く人も必要だ」。その理由として、「時間で定めたことをきちんとやる」側面と、「新卒採用者は1人では動けない。育成するには時間で管理する必要がある」といった面をあげる。
ただ、「働きたい人には働きづらい状況だ」とも指摘。「そうした人にはどれだけ休暇が必要なのか。48日連勤はさすがにやめたほうがいいが、2〜3週間はどうするのか。ジョブ型のワークスタイルや専門性が高い人は、もう少し自由な働き方があっていいのではないか。つまり使い分けと多様化が重要だ」と述べた。
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