【WRC】第13戦 ラリージャパン(11月22日/デイ2)
WRC(世界ラリー選手権)の今季最終戦「ラリージャパン」で、クラッシュしたマシンがコースを塞ぎ、異例のステージ中断となるシーンがあった。
愛知県と岐阜県で開催された「ラリージャパン」の競技2日目、SS(スペシャル・ステージ)5「伊勢神トンネル」は、同日のSS2で一度走ったコース。しかし、路面はドライながら、周囲は木立に囲まれ薄暗く、落ち葉も多く散り、路面は滑りやすくなっていた。
アクシデントが発生したのは、スタートから約12キロの地点。ヒョンデのアンドレアス・ミケルセンが、コース右側の土壁に一瞬乗り上げ、その反動でコース左側へコースアウト、樹木に正面から激突した。クラッシュ直後、ミケルセンは車内で必死に復帰を試みたがマシンは動かず。2023年のラリージャパンをWRC2で制覇していただけに、WRC1マシンでの今回のチャレンジには思うところがあったのだろう。直後に放送禁止用語を叫びながらステアリングを叩く様子も捉えられている。
幸いにもミケルセンとコ・ドライバーの身体は無事であり、すぐにクルマを降りて、後続車にマシンがコースを塞いでいることを知らせる。進路を阻まれた後続車は停車せざるを得ず、次々に停車して渋滞のようになる様子も映し出された。結果、同ステージはそのまま中断となった。
当初はミケルセンの直後に走行してきたパヤリの行動が掴めないなど、放送席にも混乱が生じていた。ともあれ、非常にコース幅が狭くエスケープゾーンもないコースでクラッシュ後の対応が功を奏し、後続車の接触もなかったことは唯一の救いであった。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)