シビれるオーラス、信念の手順でドクター雀士は仕事を完遂した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」11月22日の第2試合は赤坂ドリブンズ・渡辺太(最高位戦)がトップで個人2連勝を達成。第1試合で浅見真紀(最高位戦)が同じくトップを獲得しておりチームはデイリーダブル、積み上げたポイントは+572.8に達した。
試合は起家から渡辺、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)、U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)、KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)の並びで始まった。渡辺は東4局1本場、ダマテンで満貫をテンパイすると白鳥からロン。トップ目で南入した。その後はメンゼンでテンパイが難しいとみるやすぐに仕掛け、ライバルのチャンス手を潰す。南1局は白鳥のリーチのロン牌をしっかりビタ止め。さらにそれを待ち牌にして、テンパイ料をせしめるという美技も披露した。微差のトップを守りながら迎えた南3局、親の仲林の3900点に放銃し、2着目に後退。さらに次局、内川に満貫をツモられてしまい、3着目でオーラスを迎えることとなった。
トップ目内川とは3000点差。渡辺の配牌はリーチ・平和へ向かえそうな好配牌だ。赤を1枚引いて打点アップ、好形イーシャンテンとなった8巡目、鳴けばチーテンが取れる六万をスルーし、次にツモった牌で三・六万のリーチにこぎつけた。2着目の仲林もテンパイして即リーチ、さらにラス目の白鳥も、ツモって裏ドラ2枚乗れば大逆転という七対子でリーチと場は沸騰。アガればトップ、白鳥に放銃すればラスまである大勝負に展開した。決着は13巡目、渡辺に三万が訪れ、リーチ・ツモ・赤・裏ドラの8000点が成就。渡辺は+58.3のトップで個人2連勝を飾った。その瞬間、ドリブンズ控え室では歓喜で沸騰していた。
勝利者インタビューでは「オーラスは1から4着まで全着順があり得た。そういう試合が続いていて、競り合いに勝っているのがすごく恵まれていると思います」と激戦を振り返った。鳴いてテンパイを取らなかった理由は内川との点差。3000点差は2000点ツモならば同点トップとなることから、あくまで単独トップを目指していたこと、また手材料の良さからの決断だったことをスラスラと述べた。
最後は「浅見さんも自分もオーラスの逆転トップ、ファンの方にはハラハラさせた」とファンへ苦笑い。ビタ止めに逆転弾と見せ場たっぷりだったドクター雀士にファンからは「ふとしおめでとー!」「ふとしドリブンズ来てくれてありがとー!」「攻守完璧だったもんな。腕が光ったトップです!!!」と熱いコメントが集まった。これでチームはトータル2位のセガサミーフェニックスに200ポイント以上の差を付け、解説の竹内元太(最高位戦)は「ドリブンズ、強すぎなんじゃないかと、ズルいなあ…」とこぼしていた。
【第2試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・渡辺太(最高位戦)3万8300点/+58.3
2着 KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)2万7300点/+7.3
3着 U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)2万5600点/▲14.4
4着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)8800点/▲51.2
【11月22日終了時点での成績】
1位 赤坂ドリブンズ +572.8(36/96)
2位 セガサミーフェニックス +369.2(34/96)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +268.5(36/96)
4位 U-NEXT Pirates +236.5(34/96)
5位 TEAM雷電 ▲26.8(36/96)
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲89.0(36/96)
7位 EX風林火山 ▲226.5(36/96)
8位 渋谷ABEMAS ▲493.2(36/96)
9位 BEAST X ▲631.5(36/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)