■謝らない人の「防衛機制」とは

Tomyさん
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 心から謝罪をしたことがないという大学生のユウヤさんの言い分は、主に3つだ。「本当に悪いと思うことをしたことがない」「本当に悪いとは思っていないので謝るのは変」「すみませんばかりいう人にはなりたくない」。道端で人とぶつかろうとも、待ち合わせの約束を忘れてすっぽかそうとも、それは互いにあることだという考え方。求められれば形式上、謝罪はするし、物を壊したとしたら弁償もする。ただし、本音のところで謝っているかと言えばそうでもなく「謝って許されるというのが、よくわからない」と述べる。

 Tomyさんは、このユウヤさんのケースを「ピュアな感じ。子どもが、僕は悪いことをしていないと言っている、あの謝らない感じに似ている。そのピュアなものを大事にして、ここまで来られているのかなと思う」と表現した。

 「謝らない」という行動に至る上では「防衛機制」というものが働くことがあるという。防衛機制とは、危険や困難に直面した場合や、受け入れがたい苦痛・状況にさらされた場合に、不安や体験を減弱させるために無意識に作用する心理的なメカニズムを指す。「謝る」という行動が当人にとって過度なストレスになる場合、この防衛機制が働いて、謝罪行動を回避することがある。Tomyさんは「防衛機制という考え方は、精神分析で昔から使われている言葉。自分が感じている気持ちをそのまま認めてしまうと落ち着かない、気分が悪いとなってしまう時に、自分の気持ちを加工して、その気持ちは自分にないことにする。未熟な防衛機制もあれば、成熟した大人でも自分のコンプレックスを何とかするためにスポーツに打ち込む、文学に変えるなどがあり、レベルの低いものから高いものまである」と解説した。

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