久し振りの白星は、葛藤も悩みも吹き飛ばした。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」11月25日の第1試合はセガサミーフェニックス・竹内元太(最高位戦)が9月26日以来の快勝。序盤に跳満を決めると、その後も好配牌を次々に大物手へ仕立て上げた。
デビューから2連勝の後、6戦未勝利も無敗の2着4回に3着2回。ポイントは稼いでいるが、そろそろトップが欲しいところ。この試合は東家からEX風林火山・二階堂瑠美(連盟)、竹内、KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)、U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)の並びで開始した。
東1局1本場、瑞原がマンズの混一色で仕掛け、さらに伊達がソウズの混一色に向かいドラの3筒をリリースすると、竹内はポンの声をかけた。手牌には赤が2枚。タンヤオで鳴いても跳満というビッグチャンス。突如始まった空中戦、それぞれが高打点で序盤の山場だ。先に伊達がテンパイするが、竹内も追い付く。待ちは6・7筒待ちの変則2面張、これに瑞原が6筒を掴み竹内が「ロン!」。タンヤオ・赤2・ドラ3の1万2000点(+300点)で大きな先制点を手に入れた。
さらに東2局、親番の竹内は三万待ちの七対子をダマテンでツモ。ドラの西が対子でまたも1万2000点の加点に成功だ。点棒を持っても簡単には手は緩めないのが竹内流。南場も仕掛けやリーチを駆使し、満貫2回を含む3回のアガリ、+79.4の大トップで個人3勝目を収めた。
勝利者インタビューで竹内は「うれしいですね、このままずっと2着と3着を取り続けてシーズンが終わってしまうのかなと思うくらいだったので」とホッと一息。この日は解説に“師匠”石橋伸洋(最高位戦)が来ていたが、これについては照れ笑いを浮かべながら「あまり石橋さんと麻雀の話をしたことがないので」とけむに巻いた。
勝ちきれない時期は、周囲の様々な声が耳に入るもの。「どうしてもSNSの声が気になってしまった」と打ち明けた上で「『急に(打ち方を)変えられるわけはない』と思っていつも通りやっていたらトップが取れたので、良かったです」と柔和な笑顔を見せた。まだ慣れない決めポーズを披露すると、視聴者からは「おめでとうげんた!」「元太強い、もっと勝て」「いいなあこの人、好きになるわ男でも」「元太はつよいのだ!」と多数のエールが寄せられた。“巨人”の進撃が再開した以上、チームの首位奪還も見えてくるはずだ。
【第1試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・竹内元太(最高位戦)5万9400点/+79.4
2着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)2万800点/+0.8
3着 EX風林火山・二階堂瑠美(連盟)1万5500点/▲24.5
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)4300点/▲55.7
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)