【明治安田J1リーグ】ジュビロ磐田 2-1 FC東京(11月30日/ヤマハスタジアム)
生き残りをかける男たちの気合いが十二分に伝わってくるワンシーンだった。18位と降格圏に沈むジュビロ磐田の選手たちが、逆転でのJ1残留に望みを託す一戦においてゴール前で決死のディフェンスを披露。FW陣も含めた身体を張った魂のブロックにファンは感動していた。
J1リーグ第37節、磐田がホームで戦ったFC東京戦は、「勝ち点3」が必須であり、それでもなお他会場の結果次第ではJ2降格が決まる、まさに後がない状況。そんな試合は、先制を挙げるどころか攻め込まれる場面も多く、32分にも大きなピンチを迎えてしまった。
しかし、そんな場面で磐田の選手たちが覚悟の強さを見せた。自陣ゴール前へのクロスを送られると、ブロックを固めて対応。その中でも最前線のジャーメイン良の守備が光った。FC東京のDF中村帆高のシュートをブロックすると、直後にDFエンリケ・トレヴィザンが放ったシュートに対しても味方3人と一緒にスライディングで飛び込み、交錯しながらも懸命な姿勢でピンチを防いでみせた。
磐田が見せたチーム総動員の“魂のブロック”には、ファンの間でも話題に。SNSには「分厚い壁って感じだ」「ジャーメイン中心に体張って防ぐ」「守備が固い」「磐田の守備に気迫を感じた」「松本昌也もジャメもよく身体を張った」など、感銘のコメントが並んだ。
その後、後半開始直後に先制を許した磐田だったが、80分と89分にゴールを奪い、2-1の逆転勝利を収めた。磐田はこれで勝点38になり、残留圏にいる17位のアルビレックス新潟(勝点41)、16位の柏レイソル(勝点41)とは勝点3差だが、得失点差が柏とは「7」で新潟とは「3」であることを考えると、残留争いの最終決戦は、磐田と新潟の2チームの戦いになる可能性が高い。
新潟の結果次第(浦和レッズ戦)ではあるが、磐田もサガン鳥栖相手に点差をつけて勝たなければ残留の可能性は見えてこない。すべては12月8日、14時キックオフの最終節で決まる。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)