【明治安田J1リーグ】ジュビロ磐田 2－1 FC東京（11月30日／ヤマハスタジアム）
今シーズンの最終順位を左右すると言っても過言ではない、重要な判定となった。ジュビロ磐田のMF藤川虎太朗が放ったシュートがFC東京のDF中村帆高の手に当たるとハンドの判定に。しかし争点は、それがペナルティーエリアの“外”か“中”か、という点にあった。
J1リーグ第37節、磐田にとってホームで戦ったFC東京戦は、J1残留のために勝利が絶対条件だったゲーム。そして1－1で迎えた84分、重要な局面が訪れた。
CKの流れからボックス外にこぼれたボールを、藤川がコントロールしてから右足でミドルシュート。しかし、ボールはブロックに入ったFC東京の中村の手に当たり、主審はハンドの笛を吹いた。当初はボックス外の判定で、磐田はFKを得ていた。
しかし、後にVAR（ビデオ・アシスタント・レフェリー）が介入し、OFR（オン・フィールド・レビュー）でシーンを確認することに。主審は違う角度の映像を含めて何度も確認していたが、解説の太田吉彰氏が「うーん、これは微妙ですね。ライン上には見えますが」とコメントするほど、ペナルティーエリアの外か中か（線上は中となる）がなかなか判然としない。それでも約1分半後に確認が終わり、PKの判定が下された。ファウルが起こってからは、実に約4分半が経過していた。
判定が「外」か「中」かが定かではない間も、この緊張感が走る展開にはファンも、「PKじゃない？」「わかんねえ…」「なんであんな手を上げてるんや」「これは重要局面」とSNSで声を上げていた。そしてPK判定が下ると、「FKもPKも藤川か！」「PKだ！」「これ決めたらでかいぞ」「やばい！やばい！やばい！」とファンはさらに盛り上がっていた。
磐田にとっては当然、FKよりもPKを望んだ場面であり、「勝点3」が必須の試合でそのチャンスを得られるかどうかという、まさに最終順位に影響を与えかねない局面。結果的にはこのビッグチャンスを掴んだ磐田は、MF山田大記が右足で蹴ると見せかけ左足で蹴るトリッキーなPKを決めて逆転に成功。最終的にFC東京に2－1で勝利を収め、最終節に“奇跡の大逆転残留”の可能性を残すことになった。
（ABEMA de DAZN／明治安田J1リーグ）
