■日本一になった人の実感は
UA日本記録が認定した“日本一”は、「1分間で後ろとびを跳んだ回数:219回」「和紙アートの大きさ:16.887平方メートル」「焼き和菓子の薄さ:1.1ミリメートル」「10秒間で片手腕立て伏せをした回数:12回」「数珠回しに使用された数珠の長さ:108メートル」「1分間に片手で指パッチンを行った回数:298回」など、王道からニッチまで多岐にわたる。
傘回し歴10年の杉山翼さん(31)は、パフォーマーとして全国の舞台で活躍している。2022年に「傘の上でボールを回した時間」2時間28秒で日本一に認定された。認知度・信頼度アップで仕事の依頼が20倍になり、自己肯定感の向上で、自信や誇りにもつながったという。
傘回師を志したきっかけは、「テレビで見て、本当に面白く、自分でもやってみたいと思った」と振り返る。「実際にやってみたら、1カ月くらい何も回せず、そこからは独学で学んだ」。
人はなぜ「No.1」にひかれるのか。心理学的には、目立つ特徴が対象の印象や評価に影響を与える「ハロー効果」や、特定の人物や団体が持つ権威に強く影響され、深く考えずに信用してしまう「権威バイアス」が考えられる。
■ニッチな日本一でも価値がある理由とは
